塗装工事

鉄鋼面の素地ごしらえ(塗装工事)には優れた点がたくさんある。

2008年10月4日

素地ごしらえは、塗装対象となる素地面の汚れ及び付着物を取り去り、素地に対する塗料の付着性を確保するとともに、素地面を塗装に適した状態に調整するために塗料に先立って実施する作業です。

どんなに性能が優れた塗料を使用しても、素地ごしらえが不適切であれば塗装直後の仕上がりが良好でないばかりか、早い時期に塗膜剥離や素地の劣化を招くことになります。

したがって、素地ごしらえが塗装仕上げの良否を決定するといっても過言ではなく、塗装工事において特に重要な工程です。

素地ごしらえは、塗装対象である木材、金属、セメント系ボード類等の素地の種類によって大きく異なります。

今回は、スチール製のドアに塗装をする際の下地ごしらえを紹介します。

国土交通省大臣官房官庁営繕部監修「建築工事共通仕様書」では、鉄面に対する素地ごしらえの種別をA、B、Cの3種類と規定しています。

A種は、化成皮膜処理であり、主として製作工場にて行なわれます。

B種は、ブラスト法を用いて鉄面の錆を落とし、清浄な鋼材表面を得る素地ごしらえで、この上に施される塗膜の耐久性が向上します。

主として、2液形ポリウレタンエナメル塗や常温乾燥形フッ素樹脂エナメル塗等の高性能で耐久性を期待する塗り仕様には、必ず適用します。

C種は、主として、電動工具、手工具等を使用して、不安定な黒皮や赤錆等を除去する一般的な素地ごしらえです。

種別は設計図書の特記により、特記がなければ、C種とします。

下表が素地ごしらえの工程です。

鉄鋼面の素地ごしらえ(下表クリック拡大↓)

建築工事現場においては、C種による工程が一般的です。

下記写真は、左から素地ごしらえの第3段階「錆落し」におけるペーパー掛け(研磨)状況、その後の鉄鋼面合成樹脂調合ペイント塗(SOP)における、パテ処理および中塗り(1回目)状況です。
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