鉄筋工事

「鉄筋ガス圧接」この日本が発明した世界的技術を大いに自慢しよう!

2006年12月14日

最下部の写真は、某マンション(RC造10階建て)の、8階部分の梁の鉄筋をつないでいる作業状況です。

最近、マンションなどの建築物の多くは鉄筋コンクリートで作られています。

コンクリートの中に配置されている鉄筋をつなぐ作業のひとつが、ガス圧接作業です。

鉄筋をつなぐ方法には、
鉄筋を一定の長さに重ねる「重ね継手」、
鉄筋を加熱・加圧しながらつなぐ「ガス圧接継手」、
カプラーなどによって鉄筋をつなぐ「機械式継手」、
溶接による「溶接継手」の4つの工法があります。

その中でガス圧接は、安価で、信頼性があり、もっとも普及している工法です。

D16(鉄筋径16mm)以下は「重ね継手」とし、D19以上は、「ガス圧接」とするのが建築構造物では、一般的になっています。

ただし、天候が不順のときは、作業が出来ません。

また、火が発生する作業なので、消火器などで安全対策をする必要があります。

この工法は、昭和30年頃、日本で発明されたようです。

施工方法としては、まず、つなぎ合わせる鉄筋を切断機で切断します。

次に鉄筋に圧接器を取付け、二本の鉄筋の中心がずれないように締め付けます。

加圧器を動かし、鉄筋に圧力をかけてガスバーナーで加熱していきます。

そして所定のふくらみができたところで、加熱をやめ圧力を下げます。

接合部の外観形状をたしかめてから、圧接器を取り外します。

この一連の作業の、品質管理をする検査基準としては、下記があります。

まず基本が、外観検査です。

合否判定基準としては、細かい規定がいろいろあります。
圧接部ふくらみの直径は鉄筋径の1.4倍以上、ふくらみの長さは1.1倍以上。
他に、圧接面のずれ、鉄筋中心軸の偏心量などが判定されます。

外観検査では、判別できない部分を検査するのに、非破壊検査と破壊検査の2通りの検査方法があります。

非破壊検査で一般的なものは超音波探傷法で、破壊検査では、引張り試験があります。

引張試験は、現場にて抜き取った供試体(鉄筋)を法的試験機関で引張試験機にかけ、切断されるまで引っ張り、基準通りの強度をもっているかを判断します。

わたしは、昔20年ぐらい前に、東京で現場をやっていました。
当時、たしか「鮫島」というところに、検査機関がありました。
そこに電車(京王線だったかな)で、供試体を麻袋に入れ担いで運ぶ途中に、袋が破れ、電車の中で鉄筋が音を立て床に散らばりました。
そのような、とても恥ずかしい目にあった経験があります。
作業服だったこともあり、かなり犯罪者に似ていたとおもいます。
一生、忘れないでしょう(^o^)

梁圧接01

 

 

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