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コンクリート工事 試験・調査

「コンクリート圧縮強度試験?」と僕は聞いた。

投稿日:2009年12月20日 更新日:

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前回に引き続き、試験・調査カテゴリーです。

今回はコンクリートです。

コンクリートの現場試験に関しては、過去にも何度か記事にしています。

それは、「コンクリートの現場試験」であり、「カンタブ試験」でした。

今回は、その試験の中の「圧縮強度試験」です。

現場において、コンクリート打設の際に、圧縮強度試験用のコンクリート供試体を製作(JIS A 1132)します。

3本一組で、150m3に1回試験体を採取し、20±2℃の水中養生をおこない、 1回の試験結果が、呼び強度の値の85%以上でかつ、3回の試験結果の平均値が呼び強度の値以上であれば合格となります。

試験方法は、専用の機械に試験体を挟み込み、上から圧力をかけ破壊するまでの強度を測定します。

通常、4週強度で判断します。

一番大切なことは、実際に打たれたコンクリートの強度が出ているかどうか、です。

この試験は、どの建物でも、行なう、必須の監理項目です。

それでは手順です。

コンクリート工事の日、コンクリート生コン車が、到着すると、最初に、コンクリートを検査用に採取し、受入れ検査をします。

その際、コンクリート強度の試験用に1ロッド6体(1週3本、4週3本)の試験体を作ります。

下記写真は、生コン車からコンクリートを採取している状況と、供試体です↓
(クリック拡大)
供試体01 供試体02

供試体に関しては下記の基準が定められています。

A. 供試体の寸法

供試体は、直径の2倍の高さをもつ円柱形とします。
その直径は、粗骨材の最大寸法の3倍以上、かつ、10cm以上とします。

B. 供試体を作成する器具

a)型枠は、非吸水性でセメントに侵されない材料で造られたものとします。
b)型枠は、供試体を作るときに漏水のないものとします。
c)型枠は、所定の供試体の精度が得られるものとします。
d)型枠の内面には、コンクリートを打ち込む前に鉱物性の油又は非反応性のはく離材を薄く塗るものとします。
e)突き棒を用いて締め固める場合、突き棒は、先端を半球状とした直径16mm,長さ500~600mmの丸鋼とします。
f)内部振動機によって締め固める場合、振動機は、JIS A 8610に規定するものとします。

振動機の棒径は、供試体の最小寸法の1/4以下とします。

試験体を作成する際の、コンクリートの打込み方法です。

コンクリートは、2層以上のほぼ等しい層に分けて詰めます。

各層の厚さは160mmを超えてはなりません。

A. 突き棒を用いる場合

各層は少なくとも10cm2に1回の割合で突くものとし、すぐ下の層まで突き棒が届くようにします。
この割合で突いて材料の分離を生じるおそれのあるときは、分離を生じない程度に突き数を減らします。

B. 内部振動機を用いる場合

内部振動機はコンクリート中に鉛直に挿入します。
最下層を締め固める場合は、型枠の底面から約2cm上方までの深さまで突き入れます。
最下層以外を締め固める場合は、すぐ下の層に約2cm程度差し込むようにします。

C. 振動台式振動機を用いる場合

型枠は振動台に取り付けるか、強固に押し当てます。
振動締固めは、大きな気泡が出なくなり、大きな骨材の表面をモルタル層が薄く覆うまで続けます。
振動のかけすぎは避けなければなりません。

このようにして製作された供試体の形状寸法の許容差は、次によります。

a)供試体の精度は、直径で0.5%以内、高さで5%以内とします。
b)供試体の載荷面の平面度は、直径の0.05%以内とします。
c)載荷面と母線との間の角度は、90±0.5度とします。

型枠の取外し及び養生は、次のとおりとします。

a)コンクリートを詰め終わった後、その硬化を待って型枠を取り外します。

型枠の取外時期は、詰め終わってから16時間以上3日間以内とします。
この間、衝撃,振動及び水分の蒸発を防がなければなりません。

b)供試体の養生温度は、20±2度とします。

供試体は、型枠を取り外した後、強度試験を行うまで湿潤状態で養生を行わなければなりません。
供試体を湿潤状態に保つには、水中又は湿潤な雰囲気中(相対湿度95%以上)に置くとよいです。

下記写真は、現場にて水中養生を行っている状況です↓
(クリック拡大)
供試体03

実際にコンクリートを圧縮する装置は、次の基準があります。

A. 圧縮試験機

圧縮試験機は、JIS B7733の6に規定する1等級以上のものとします。
また、試験時の最大荷重がひょう量の1/5からひょう量までの範囲で使用します。
同一試験機でひょう量をかえることができる場合は、それぞれのひょう量を別個のひょう量とみなします。

B. 上下の加圧板

上下の加圧板の大きさは、供試体の直径以上とし、厚さは25mm以上とします。
加圧板の圧縮面は、磨き仕上げとし、その平面度(2)は100mm当たり0.02mm以内で、かつ、そのショア硬さは、70HS以上とします。

C. 球面座

上加圧板は、球面座をもつものとする。
球面座は、加圧板表面上にその中心をもち、かつ、加圧板の回転角が3度以上えられるものとします。

最後に試験方法です。

a) 供試体の上下端面及び上下の加圧板の圧縮面を清掃します。

b) 供試体を、供試体直径の1%以内の誤差で、その中心軸が加圧板の中心と一致するように置きます。

c) 試験機の加圧板と供試体の端面とは、直接密着させ、その間にクッション材は入れません。
ただし、アンボンドキャッピングによる場合を除きます。

d) 供試体に衝撃を与えないように一様な速度で荷重を加えてゆきます。
荷重を加える速度は、圧縮応力度の増加が毎秒0.6±0.4N/mm2になるようにします。

e) 供試体が急激な変形を始めた後は、荷重を加える速度の調整を中止して、荷重を加え続けます。

f) 供試体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を有効数字3けたまで読みます。

下の写真は、実際に試験器にて、コンクリート供試体をつぶしている状況写真です。
(クリック拡大)
供試体04 供試体05

報告は、次の事項について行ないます。

a) 試験年月日
b) 供試体番号
c) 材齢
d) 養生方法及び養生温度
e) 供試体の直径(mm)
f) 最大荷重(N)
g) 圧縮強度(N/mm2)
h) 欠陥の有無及びその内容
i) 供試体の破壊状況
j) 見掛け密度(kg/m3)

コンクリートの圧縮試験は、建築工事現場において、基本中の基本と言えるでしょう。

このあたりは、現場管理をする上でも、一番最初に理解しなければならないと考えます。

図解 コンクリート構造物の総合診断法―健全度診断・劣化診断




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