左官工事

床モルタル打設の人気がなぜ無くなったのか、説明いたします!

2010年5月23日

今回は、左官工事です。

床モルタル工法を紹介します。

これは床にモルタルを流し込み、下地を構築する工法です。

現在、床のモルタル下地、モルタル仕上げはずいぶん少なくなりました。

原因のひとつは、コンクリート金ゴテ一発押さえが、普及したことです。

この普及により、モルタル床のメリットが無くなりました。

「モルタル金鏝仕上げ」は、下地にコンクリートを打ってから仕上げとしてモルタルを流すことになります。

ところが、コンクリート金ゴテは、モルタルを流すのをやめて「コンクリートを打設して一発仕上げ」としたのです。

モルタル仕上げとコンクリート仕上げは、見た目はほとんど同じです。

耐久性はコンクリートの方が圧倒的に強いです。

モルタルはやがてひびが入ったり、剥離したりしますが、コンクリートはそのようなことは、ほとんどありません。

モルタル仕上げは、下地としてのコンクリートをならす必要があるので、コテ仕上げが二度になり当然そのぶん割高となります。

コンクリート一発仕上げならコテ仕上げも一回で済みますので、割安なのです。

精巧さにおいても、以前紹介した「トロウェル」等の機械により、一発仕上げとモルタル仕上げに大差は無くなりました。


そのような理由により、現在は床の改修工事とか、床ヒーティングのパイプ保護モルタル等において、この工法が用いられています。

モルタルのひび割れに関しては、セメントを用いている特性上、乾燥することによる収縮クラックが多くを占め、ある程度は防ぐことの出来ない問題でもあります。

ただし、現在いろいろな繊維混和剤が、出てきておりこのクラックを低減しています。

下記写真は、某現場にてモルタルに混入して使用した、クラックバスターという製品です↓
(クリック拡大)
モルタルクラック防止剤01

この現場は、改修工事の一つであり、床をバリアフリーにするため、既存の木床下地を撤去して、ALC板の床に、モルタルを打設しました。

その時の、床モルタル塗りの手順です。

(1) 床面を平滑にし、清掃をする。

(2) デッキブラシ等で、セメントペースト等を床面に十分塗り付けたのち、直ちにモルタルの塗付けにかかる。

(3) 塗付けは、水引き具合を見計らい、定規通しよく、勾配に注意し、金ごてで平滑に塗り均し仕上げる。

下記写真は、モルタル打設用ポンプの設置状況です。

今回、4階建ての建物だったので、左官業者が所有しているポンプを使用してモルタルを打設しました。

発電機につないで動かします↓

(クリック拡大)
モルタル打設ポンプ01 モルタル打設ポンプ02

打設状況です↓
(クリック拡大)
モルタル打設状況01 モルタル打設状況02

このあと、木ゴテ、金ゴテ等を用い、下地を作ります。

最近は少なくなってきた工法ではありますが、左官工の腕の見せ所のひとつでもありますね。

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