内外装工事

レアでモダンなアール(曲面)天井を完全マスター

2011年7月24日

今回は、ホテルなど洒落た建築物の天井に多くみられる、曲面天井を記事にします。

過去に「軽量鉄骨天井下地」を、紹介しました。
(これは、私のこのサイトの一番人気の記事です)

その際に、軽量鉄骨の材料、下地の組立て等について説明をしました。

曲面天井も、この基本は変わりません。

それでは、天井が曲線になっている場合の、施工方法を紹介します。

まず、軽量鉄骨のCチャン部分を、特注にて、R(アール)サイズにて、製作します。
(当然、完成品の納期はかかります)

その部分に、バー材を流して、下地を作ります。

これから先の部分の施工方法は、平面部分と変わりません。(軽量鉄骨天井下地参照)

R半径がきつい(つまり半径50センチなど)場合は、ランバー合板などを用いて、製作し、その上に仕上げ(クロス/塗装など)を施します。

この場合は、木工事の範囲とします。

スラブからインサート+吊棒を使用して、吊り下げます。

ボードは、曲面に対応している製品があります。

例えば、「FGボード」です。

この製品は、繊維混入せっこう板で、下記の特性を持っています。

  • 曲面施工が容易です。
  • 可撓性が非常に良いので緩やかな曲面に対してはドライ工法、厳しい曲面もウェット工法により施工が可能になります。
  • 寸法安定性に優れています。
  • 強力な靭性です。
  • 軽量にもかかわらず、靭性はフレキシブルボードに匹敵します。
  • 曲げ強さは、けい酸カルシウム板より強く、しかも耐衝撃性は、他の内装用せっこうボードに比べて優れています。
  • 加工性に優れています。
  • 遮音効果があります。

また、通常の石膏ボードでも、多少のR(半径)であれば、施工は可能です。

石膏ボードは、ある程度の可撓性があるので、わん曲率の小さい部分の曲面はそのまま下地に添わせて矯正しながら施工できます
(下表参照、クリック拡大)

 

 

 

 

また、ボード表面を加湿し(湿らせる)、表面の柔軟化を促して留付ける方法もあります。

さらに、わん曲率の大きい場合は、ボードの片面の表面紙を等間隔に切って折り曲げると、いかなる曲面にも施工することが出来ます。
(下図参照、クリック拡大)

某現場にて、R加工した曲線の軽量下地の写真です。
(クリック拡大)

このような流れにて、曲面天井は作られます。

ポイントは、その曲面の半径により、またその複雑さによって、下地の作り方を変えるところでしょうか。

いずれにしても、曲面を作る(施工する)のは、天井に限らず壁でも床でも、苦労します。

また、耐久性、ひび割れ、クラック、仕上げ材の隙間なども、平面に比べると発生率が高いです。

施工計画、作業手順などを十分に検討してからの、製作が望まれます。

●革より柔らかい新素材を使用しています。●柔軟性・通気性・透湿性に優れ、快適に作業ができ...

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