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恥をかかないための最低限の「鉄筋圧接引張試験」知識

鉄筋工事におけるガス圧接作業に関しては、以前も記事(2007/12/14ガス圧接)に致しましたが、今回はそのガス圧接部分の、破壊検査である引張り試験を紹介します。

鉄筋の圧接部分の検査は、圧接箇所の全数について外観試験を行い、その後、超音波探傷試験又は引張り試験による抜き取り試験を行います。

引張試験は、現場にて抜き取った供試体(鉄筋)を法的試験機関で引張試験機にかけ、切断されるまで引っ張り、基準通りの強度をもっているかを判断する試験です。

引張り試験による抜き取り試験の試験箇所数は、1作業班が1日に施工した箇所数とし、採取数は1ロットに対して3本としています。

作業班ごとの外観試験に合格したもののうち最も外観の悪いものについて行い、その採取箇所は監督職員が指定することが望ましいです。

試験片を採取した箇所は、同種の鉄筋を再圧接により継ぎ足して修正します。

ただし、鉄筋がD25以下の場合にはコンクリート打設等に問題が無ければ鉄筋の納まりを考慮して重ね継ぎ手として修正しても構いません。

試験片の形状は、圧接部を中央とし、長さを以下の規定以上とします。

(10*d*d)+つかみ代以上
※d=異形棒鋼の場合は公称直径、棒鋼の場合は表示の直径

ロットの合否判定は、抜き取った試験片の全数が母材のJIS規格引張り強さ以上で、かつ、圧接面での破断が無い場合を当該ロットの合格とします。

母材のJIS規格引張り強さ以上でも、圧接面で破断した場合に不合格としているのは、圧接面破断を起こすような技量では、圧接技量資格者を信頼出来ないという理由によります。

抜取り試験で不合格ロットが生じた場合には、直ちに圧接作業を中止し、欠陥の発生箇所、圧接面に発生している欠陥の種類を調べて破断面欠陥の発生原因を究明します。

原因が明らかになった時点で、再発防止のための改善措置を検討し、施工計画書の修正等を行った後、作業を行うこととします。

以前から使用されてきたこの試験方法は、下記のような短所があり、品質確認の有効的な手段としては必ずしも満足できるものではありません。

1.抜取率を大きくする事は実質的に不可能であり、目標品質に応じた抜取率を選べない

2.切り取った箇所の再圧接は、端面の処理や加圧の困難さ等の理由により品質的に劣る恐れがある

3.試験結果を得るのに時間を要し、工程的な支障が大きい

そこで最近では、現場で簡便に検査・判定可能であり、高い欠陥検出能を有する非破壊検査法として超音波探傷検査が多く用いられています。

機会を設け、この検査方法に関しても紹介したいと考えています。

下記写真は、某現場における圧接試験体を、試験機関にて検査をしている状況です↓

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