2010年09月06日>☆サイト更新☆>>おすすめ建築月刊誌 >>新刊9月号掲載
11 月 07
前回の記事の続きを書きたいと思います。
完成してから、5年後。
かなりのスピードで欠陥部分は蝕まれていきます。
この時期になると、潜在的な欠陥も含まれてきますので、技術的な見解を持った診断も必要になってきます。
ここで、考えていただきたいのですが、みなさんの所有している車の寿命はどのくらいでしょうか。
たとえば、200万の車にかかる維持管理保全費の割合は、年間に割り返し、タイヤ交換なども含めると2〜3%は、かかっていると思います。
車とは、単純に比較できないかもしれませんが、建物にかかる維持費の割合は、2000万の木造住宅で年間2〜3%とすると、40〜60万、10年で400〜600万になります。
車は、工場で作ります。
建物は、自然の中で人間の手でほとんどが作られます。
そういうことを、トータル的に考え、保全に対する処置をとるべきではないでしょうか。
さて竣工後10年。
防水の保証期間が切れます。
いろいろな部分に損傷が出始めます。
瑕疵の責任所在は、ますます不明確になります。
設計事務所の担当者は、会社を辞めました。
施工会社はつぶれました。
建築主は、施工責任を追及する意識も失うのではないでしょうか。
例えばこんな話があります。
建物を建てる前に、建築主が、絶対に雨漏れだけはしない建物にしてくださいとお願いし、設計事務所も施工会社もまかせてくださいと話をします。
3年後に見事に雨漏れしました。
天井をはがし、原因を突き止め早急な対応で直しました。
それですべて解決したわけではなく、一番大切な信頼関係が損なわれます。
もう一度漏れたら、どうなるのでしょうか。
一番先の話し合いの際に、漏水に対する技術的見解を、顧客に説明し理解していただくということが大切なことだと考えます。
つまり、絶対にアマモレしないのではなく、アマモレする確率がコンクリート造でアスファルト防水の場合は、何%です。
原因としては、ドレンの目詰まり、笠木取合いの防水の劣化などがあります。
木造で、長尺屋根の場合はこのくらいの確率で、また原因としてはこういう原因で漏水が起こる可能性があります。
宇宙船は、絶対にアマモレしない代わりに坪単価が建築物の何百倍です。
などなど。
こう説明するのが正しいのではないでしょうか。
最悪、保全を第3者にお願いするというかたちをとらなければ、健全な事故処理は望めないなどとならないよう、また、建築産業がクレーム産業にならないよう、日々考え行動するべきと自己反省も含め、2回にわたり綴らせていただきました。
建築請負・建築瑕疵の法律実務―建築紛争解決の手引
横浜弁護士会

11 月 05
建物が完成すると、竣工式を行う場合が多々あります。
つまり、建築主が工事関係者に工事が完成したお祝いに、感謝の一席を設けるのがその主旨です。
出席者には、建築主サイドの来客が含まれます。
建築主の親兄弟親戚、土地の紹介者、町内会会長、銀行の支店長、議員などなどです。
工事関係者に含まれるのは、設計事務所、施工会社、工事に何らかのかたちで携わった業者などなどです。
つまり、この建築物が完成したことに対するお祝いをしたいという方々が基本的には、出席することになります。
さて、そのときその現場の工事所長は、末席にて何を考え何を感じているでしょうか?
すくなくとも、私は、いまこの時期この時点から、この建物の補修工事が始まる、暗雲たちこもる<起工式>だと感じていました。
建物は、完成した瞬間から老化が始まります。
もちろん技術屋である以上、完璧な施工をほどこすことは、当たり前のことです。
しかし、起きるのですね。
いろいろなことがかならず。
まづ6ヶ月、これは、その建物が、完成してから初めて迎える季節の変わり目です。
夏に完成すれば、初めての冬。
(つまりその建物の断熱性、雪害などが初めて試される時期です)
冬に完成すれば、初めての夏。
(梅雨、台風、冷房性能などが試されます)
完成後2年、そろそろ悪い虫が建物につき始めます。
モルタルの亀裂、コーキングの劣化、金物周りのさび、などなど。
建物の基本的な瑕疵担保期間も切れる時期です。(構造上重要な瑕疵は10年です)
施工業者の中にも、呼べど姿を見せずといった者も現われだすのがこの時期からです。
その後に関しては、後日書き留めたいと考えています。
いづれにしても、<建築主/設計事務所/施工会社>この3者が、お互いに信頼関係を保ち、建築物を末永く保守管理していくことが、一番大切なことだと感じます。
絵と写真でみる建物保守学
坂東 治重

11 月 01
天井裏に関して、再び書き込みます。
今回は、鉄骨造平屋建の、店舗の天井裏です。
見やすくするために、設備電気配管のない場所を紹介します。
写真の赤い部分が、鉄骨の屋根下地で、母屋といいます。
その上に張っているのが、木毛板という材料です。
この上に、屋根材を張っているわけです。
縦に見える棒状のものが、吊り棒といい、これに天井下地材を取り付けます。
まだまだいろいろな天井裏がありますので、またこのシリーズを続けたいと考えています。

10 月 18
建築物の、天井裏について書きたいと思います。
天井裏には、まず設備系統の配管関係があります。
種類は、給水管/排水管/換気ダクト/空調ドレン管/雨水ドレン管/スプリンクラー配管などなど。
つぎに、電気関係の配管(ケーブル)があります。
種類は、照明器具接続ケーブル/コンセント用ケーブル/TV線/電話インターネット線/インターホン線などなど。
あとは、天井を形成している下地材があります。
木造以外の建築物では、通常LGSと呼ばれる軽量鉄骨下地材が組まれています。
この下地に、ボード材を張り、天井を仕上げる(クロス/塗装など)工法が通常です。
天井裏には、まだまだいろいろなものが隠れていますので、またアップしたいと思います。
たまには、暇なときにでも天井裏を見てください。
木造住宅だと、押し入れの天井が、固定されていないことが多く(メンテナンスのため)、そこから見ることができることもあります。
また、ユニットバスには、通常天井点検口がついています。
写真は、ユニットバスの換気扇接続ダクト状況です。

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