今回は、屋根の張替えに関して、ビデオもまじえて紹介します。
屋根を張る作業手順等に関しては、以前の記事「屋根板金(長尺金属板葺)」をご覧ください。
屋根は、建物の中でも、雨・風にさらされていて最も傷みやすい箇所です。
さらに、毎日、風・直射日光などの影響を直接受けています。
屋根のメンテナンスを怠っていれば結果として、劣化し、雨漏り等の原因になります。
早めのメンテが、将来的な費用の負担を軽減することにもつながります。
屋根のメンテとしては、下記の4種類があります。
1.屋根材の張り替え
2.既存屋根の上にもう一枚屋根材を葺く(カバー工法)
3.屋根材の塗り替え
4.部分補修
1番目の屋根の張り替えは、現在の屋根材を剥がして、新しい屋根材を張る工法です。
既存の屋根板金を剥して新しい防水シート、断熱材、コンパネ、板金等を施工していきます。
下地の状態もすべて確認できて、確実な方法です。
この4種類の中では一番費用が掛かります。
もちろん、下地材の張り替えは自由ですし、屋根の材料を変更することもできます。
2番目のカバー工法とは、既存の屋根の上に下地処理を施し、新しい屋根材を葺く工法です。
屋根が二重になることで遮熱性・防音性・断熱性が向上します。
工期の短縮というメリットもあります。
続いて、屋根の塗り替えです。
実は、私事ですが、我家は築23年になリます。
この間、屋根の手入れをずっと怠っています。
ほぼ45度の切妻の屋根なのですが、最近雪が落ちなくなりました。
近々、塗り替えを計画しています。
なんといっても経済的な理由が大きいです。
本来であれば、屋根は外壁以上に早めの塗り替えが必要です。
その時期は、新築後、5年~8年を目安として塗り替えをするのが良いとされています。
色があせて、薄くなってきたら注意信号のようです。
4番目の部分補修は、雨漏れしている部分などを、その箇所のみ治す方法です。
緊急の場合などは、板金でパッチを当てたりもします。
このように、いろいろな工法にて、屋根は保持されてゆきます。
それでは、某建築工事現場における屋根の張り替え状況です。
ハゼを切って屋根を剥がす作業から始まり、ハゼを締めている作業状況を、ビデオに録画しました。
最後に雪止めを取り付けて完成です。
御覧下さい↓
屋根の日本史―職人が案内する古建築の魅力 (中公新書)
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以前、屋根板金工事のカテゴリーにて、折板貼(屋根工事)前編、後編を紹介しました。
今回は、その折板材料を、工場で加工して現場搬入するのではなく、現場にて成形加工する場合の手順を、記述いたします。
屋根に使用する板金材料は、通常「一枚物」で施工することが、常識です。
これは、漏水という概念から考えてもあたりまえのことです。
特に、折板は屋根の棟から軒先までを一枚の板で葺くことを前提に開発されたものなので、長さ方向には、原則として、継ぎ手を設けません。
よって、折板は長尺材であることが多いため、長さにより運搬が不可能になり、工事現場での加工(現場成型)を行うこととなります。
道路交通法上の運搬制限や道路事情等により、トレーラー等にて運搬出来る長さは、通常24、25m程度です。
つまり、それ以上のスパンの場合は、現場成型することが、基本となります。
ただし、現場に持ち込んでも、現場での加工スペース等の制約から所定の長さの製品を加工出来ないこともあります。
このような場合にやむを得ず流れ方向に継ぎ目を設けることが考えられますが、本来避けるべきことであり、計画段階から対応を考えなければなりません。
壁板金に関しても、つなぎ目が入らないほうが、ベターであることに変わりはないのですが、屋根ほどではありません。
折板屋根の、現場成型を行う要点として、次の条件を考慮することが、大切です。
1.成型機設置スペース(加工範囲)
2.レッカー設置スペース
(レッカー働量/吊り上げ重量・高さ等)
3.加工材料置き場、製品置き場
4.必要電源
3相交流200V 50A以上
(エンジンジェネレーター使用の場合は40KVA以上)
以上を考慮し、下記の施工手順により、加工してゆきます↓
1.レッカーを設置する。
下記写真は、某現場において、成型機と板金のコイルが搬入してきている状況です↓
(クリック拡大)

2.成型機を設置する。
一般的な成型機です↓
(クリック拡大)

3.成型機に材料を挿入する。
某現場にて、材料を成型機にとおしている状況です↓
(クリック拡大)

4.走行中の成型機
成型機を動かして材料を加工します↓
(クリック拡大)

5.成型機より排出
6.成型機より受取り仮置き
7.荷揚
クレーンにて荷揚げをします↓
(クリック拡大)

ここから先は、以前の記事にて説明しております。
現場成形を行う場合は、最初に記述した四つの条件が非常に大切になりますので、事前の施工計画を密に行う必要があります。
水が招く建築トラブル解消術―事例に学ぶ「雨漏り」「結露」の予防と対策 (日経BPムック)
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いままで、屋根板金工事のカテゴリーにおいては、屋根ばかりを紹介していましたが、今回は壁板金です。
種類は、角波です。
角波は、鋼板で出来た壁材です。
低価格・施工性の良さから、広く様々な建物に普及しています。
店舗、スーパーマーケット、倉庫、工場、体育館、空港施設、住宅など、使用されている建物は大小を問わず、多くの用途にわたっています。
角波サイデイングの張り方は、縦張り、横張り、斜め張りがあります。
各々の張り方によって、形状、大きさ、材質など様々な製品がありますが、建物にマッチした製品選択と施工法を行うことが、大切です。
それでは、材料です。
角波に使用する主な金属板の種類と、厚みは下記のようなものがあります。
(以下、単位は全てmm)
カラー亜鉛鉄板 0.35~0.6
フッ素樹脂塗装鋼板 0.35~0.6
アルミめっき鋼板 0.5~0.6
ガルバリウム鋼板 0.5~0.6
塩ビ鋼板 0.35~0.5
カラーアルミ板 0.35~0.6
他に、裏面にあらかじめ石膏ボードや硬質プラスチックフォーム等を張ったもの及び内部にウレタンフォームやイソシアヌレートフォーム等を充填した、いわゆるサンドイッチパネルと呼ばれている製品もあります。
断面形状は、縦、横の張り方により、種々の形状があリます。
板幅は455~914で、これをロール成型加工したものが一般的です。
長さは、80cmから1cm刻みで、20m迄です。
角波の施工は屋根に比べ、容易に考えられがちですが、外壁面の仕上がりの良否、飛散(風害)や雨漏り等に関して,十分な注意が必要です。
さてそれでは、施工にかかります。
まずは、下準備からです。
1.着工前準備
工程の確認
施工図の確認、チェック(各納まり等)
材質、板厚、色、長さの確認
下地材、裏張り材のチェック
副資材の確認
材料の搬入経路及び環境の確認
人員配置計画
役物関係のチェック
仮設安全設備・仮設電源の確認
2.工場成型
成型材チェック
3.地上仮置き
現場に搬入し、仮置きをします↓
(クリック拡大)

4.割付
5.水切り取付け
土台コンクリートと鉄骨の間に水切り加工鉄板を取り付けます。
水切りの納まり図です↓
(クリック拡大)

6.サッシ廻り水切り取付け
サッシュ周りの納まりは漏水に直結しますので大切です。
下図納まり図参照↓
(クリック拡大)
写真左側が、サッシュ上部納まり、右側がサッシュ縦部分納まりです。

左側が、サッシュ下部納まり、右側がシーリング範囲です。

このシーリング範囲は、壁板金特有の施工範囲ですので、注意が必要です。
7.角波サイディング取付け
下地は、鉄骨もしくは、木下地です。
最初に仮留めをします。
某現場にて、壁に吊り込んで仮留めをしている状況写真です↓
(クリック拡大)

本締め
下地にビスや釘で止めてゆきます。
取付けビスはいろいろありますが、最近は、キリで下地穴開け不要で、6角ネジ先端にキリ先が付いており、直接ドリルで留めてゆくビスもあります。
この種類は、下地(C型鋼)に穴を空けて刺さって行き、黒いゴムパッキンと座金が付いて一組となっています。
角波材の上下と開口部周りは、低い山に全個所ビス留で、中間部分は、一山おきにビス留めが基本です。
8.各納め
各所、ジョイント納め、出隅・入隅包み取付けます。
9.清掃して完了です。
特に水切りの上は、切り粉が散乱し、それが錆の原因になりますので、取り除きます。
また、各所シールが付いていないか、傷はないか等を確認します。
施工上の留意点として、下記が挙げられます。
① 雨漏り防止対策
重ね部内部にシール、重ね部の成型精度
胴縁間隔(通常は600~900)
ビス廻りの漏水パッキンの有無
役物のジョイント部内部のシール、コーキングの有無
② 仕上がり状態
表面の歪み 成型時の歪み(寸法不良)
下地の胴縁の不陸
下地の野地材の不陸
ビスの締めすぎ
割付の精度不良
施工時の傷
③ 風で飛ばされない
ビスの適正間隔、大きさ、長さ
取付下地(胴縁)の間隔
役物の修め、固定方法
このようなことを施工管理のポイントと捉え、雨風に強い確実な「角波張り」を実現したいものです。
前回に引き続き「折板貼」後編です。
屋根「折板貼」の固定の方法には一般的に3種類あります。
1.重ね式折板
折板本体をタイトフレームの剣先ボルトで貫通し、ナットとパッキンで締め付ける工法です。
最もオーソドックスで、比較的小規模な倉庫・工場やガレージ等に使用されています。
2.ハゼ式折板
折板本体の接合部分を「ハゼ」と呼ばれる加工を施し、タイトフレームと折板本体を「吊子」と呼ばれる金具で固定する工法です。
最終工程として、ハゼの締め付けが必要となります。
重ね式と異なり、屋根上部にボルトが突起しないことや、施工性がよいことから、大型物件や長尺屋根(10~20m超)に使われています。
また、ハゼの形状から、丸型と角型があります。
3.勘合式折板
折板本体の接合部を勘合できるように加工を施し、タイトフレームに固定する工法。
ハゼ式折板と共通する部分が多いが、ハゼ締め工程がなく、一発仕上げが可能です。
それでは、折半の施工手順です。
1.タイトフレーム設置
前回の記事にて紹介しました。
2.折板設置
工場にて加工した材料を、荷揚げ機器(移動式クレーン等)にて、所定の位置に設置します。
一枚一枚、数名でタイトフレームに折板をはめ込んでゆくわけです。
3.ハゼ式折半の場合、ハゼの締め付けを行います。
最初に手動の機械で荒締めを行い、その後専用器で、数度締め込みます。
4.面戸等を取付けます。
下記写真参照↓(クリック拡大)
左側が軒先に使用する「軒先面戸」、右側が棟側に設置する「水上面戸」です。

5.棟包み等を取付けます。
下記写真参照↓(クリック拡大)
片流れの屋根の、「棟包み」です。

6.最後に、細部のシール等をおこない、清掃をして完成です。
現在、折板で使用される素材のうち、最も多いのが、ガルバリウム鋼板もしくはカラーガルバリウム鋼板です。
また、折板には、専用の裏貼り断熱材があり、断熱・防露などに効果を上げています。
とにかく、工場、倉庫等、皆さんの近くにあるこのような建物の屋根は、ほとんどこの折板工法にて、製作されています。
ちょっと視線を上に上げて、のぞいてみてください。
最後に、面戸の種類と、細部詳細図を掲げておきます↓
(クリック拡大)
軒先部分の詳細(左側)と、ケラバ部分の詳細(右側)です↓

セッパン金属屋根ルーフデッキ 88 タイプ 折板 長さ2000ミリ 厚み0.6ミリ 2P19May09
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