久しぶりの鉄筋工事です。
壁の開口補強筋を紹介します。
壁の鉄筋を組み立てる際に、開口部には通常補強筋を挿入します。
その形状は、開口部四方周辺と、開口部の四方隅に斜めに補強します。
下図参照↓
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最初に、仕様書に倣った太さの鉄筋を、斜め45度で補強します。
その長さは、開口部隅よりL1とします。
L1とは、鉄筋の太さ×40です。
例えば、D13ですと、13*40=520mmとなります。
本数は設計図書又は仕様書によります。
開口部四方は、太さ/本数は仕様書に従います。
長さは、斜め筋と同じように隅よりL1とし、壁筋の中に定着します。
補強筋の目的は 開口部の地震に対する 補強がメインです。
斜め筋はコンクリートの収縮割れの割れ防止となります。
この壁補強は、鉄筋以外のもので代用する場合も多々有ります。
L字型をした、開口補強用溶接金網等もよく使用されます。
下図参照↓
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このような材料を使用することにより、下記のメリットがあります。
1.鉄筋コンクリート構造壁に対する開口部の設置作業の簡易化
2.開口部周辺の補強筋の数量の軽減
3.コンクリートの充填性の向上
とくに、開口部周りはコンクリートの流動が妨げられる箇所でもあるので、3番目は有効です。
下記写真は、RC造2階建ての窓開口周り補強筋の状況です。
最初は、組立状況です↓
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そして、ひとつ目の開口補強は、壁厚180mmです。
斜め筋が、2-D13、周辺はタテヨコ共4-D13となっています。
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もう一箇所の開口補強は、耐力壁EW18です。
斜め筋が、2-D13、周辺はタテ6-D13、ヨコ6-D16です。
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今度街を歩いている時にでも、RC造の建物を観た時にその開口部周りを観察してみてください。
ひょっとしたら、斜めにクラックが発生していたら、開口補強筋に一因があるのかもしれません。
鉄筋の圧接試験は、過去にも2回、記事にしています。
「鉄筋圧接引張試験」と、「鉄筋圧接部超音波探傷試験」です。
今回は、「外観検査」に関して記載いたします。
外観検査はガス圧接施工の良否を判定する検査であり、圧接に関する専門的な知識をもつ技術者によって行われることで、構造物の高い信頼性を得ることができます。
基本的には、目視による外観の観察や簡単な治具による測定を行ない、良否の判別を決定するものです。
施工の良否は、外観に最も端的に表れるため、その意味でも最も基本的な検査です。
それでは、手動・自動ガス圧接法の外観検査対象項目です。
(a)圧接部のふくらみの直径および長さ
圧接部のふくらみの直径は、鉄筋径の1.4倍以上(通常は1.4~1.6倍、SD490の場合は1.5倍以上)です。
ふくらみの形状は必ずしも円形ではないので、普通直交する2方向の寸法の平均値で判別します。
ふくらみの直径が確保できても、ふくらみの長さが小さく、ふくらみが極端な、つぼ形をしたり、焼き割れ・垂れ下がりがあるのは好ましくありません。
圧接部のふくらみの長さは鉄筋径の1.1倍以上(SD490の場合は1.2倍以上)でなければならないと規定されています。
(b)圧接面のずれ
圧接面がふくらみ中央からずれた位置に存在する場合です。
これは加熱位置が両鉄筋の突き合わせ位置からずれていることを示してます。
この圧接面のふくらみ中央(頂部)からのずれは、鉄筋径の1/4以下でなければならないと規定されています。
(c)圧接部における鉄筋中心軸の偏心量
鉄筋中心軸の偏心は、応力伝達上好ましくないので、著しい偏心は不合格と判断します。
許容される偏心量は、鉄筋径(形の異なる場合は細い方の径)の1/5までです。
(d)圧接部の折れ曲り
圧接部の折れ曲りは、応力伝達上、また配筋の納まり上からも好ましくありません。
3.5°以上の折れ曲りがあった場合は、再加熱・加圧によって補正しても良いことになっています。
(e)その他有害と認められる欠陥
その他有害と認められる欠陥とは、焼き割れ、へこみ、垂れ下がりなどです。
下写真は、実際に某現場にて、自主検査で外観検査を行っている状況です。
専用ノギスを使用し、圧接部分の寸法を測っています。
また、目視により、外観の状態を確認しています↓
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最後に、圧接管理技士および圧接技量資格者について少し記述します。
圧接管理技士とは、ガス圧接工事管理責任者として本工事施工計画書の作成にあたるとともに、圧接作業の工程管理、品質管理、安全管理、および圧接作業の指導を行なう者を称します。
手動ガス圧接技量資格者とは、手動ガス圧接における加熱、加圧作業を実施する資格者を称します。
手動ガス圧接技量資格者の資格別による圧接作業可能な鉄筋の種類および鉄筋径は、下表の通りとします。
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また、圧接作業に従事するガス圧接技量資格者以外の補助員は、作業に必要な知識と経験を有する者を配置しなければなりません。
圧接作業班は2~3名を1班とし、その班の責任者はガス圧接技量資格者とします。
下写真は、実際の技量資格免許症です↓
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今回記載した、外観検査では、内部が十分に結合されているかどうかはわかりません。
それを調べる方法として非破壊検査と破壊検査の2通りの検査方法があり、
非破壊検査として超音波探傷法と熱間押抜法の2通りの方法があります。
破壊検査としては引張り試験があります。
それぞれの試験に関しては、最初に紹介した過去記事を振り返ってみてください。
いずれにしても、外観検査は圧接検査の基本中の基本です。
現場においても自主検査、工程内検査、ISO検査等に必ず必要な検査となります。
杭頭接合工法のひとつである「NCPアンカー」について記述致します。
杭頭補強に関しては、過去に2度ばかり「パイルスタッド」「杭頭補強筋」の記事を掲載しました。
このように、杭と基礎とを接合する工法はいろいろあるのですが、今回紹介する「NCPアンカー工法」は、既製コンクリート杭(PHC杭・ PRC杭)の杭頭端板に設けられた雌ねじに、NCPボルトの雄ねじ部を螺合し、かつ、内面に非螺合部(ねじ無し部)を設けたNCPカプラーを雄ねじ部に装着して締め付ける事により、雌ねじとの接合部の直上に雄ねじの伸び部を形成し、かつ、緊張して接合部に軸力を導入して接合する工法です。
基本的には、下図のような構成になります↓
(クリック拡大)※岡部株式会社カタログ抜粋

NCPアンカー特長としては、下記が挙げられます。
1.迅速で信頼性の高い技術サポートと、確実なトルク管理で取付け強度を確認できます。
2.確実な機械式接合
非螺合部を成型したNCPカプラーを用いて機械的に接合する際、トルクレンチで導入された軸力を管理する事により、1本毎に取付け強度を確認する為、確実で信頼性の高い杭頭接合部を形成出来ます。
これは、確かに非常に簡易な方法です。
3.工期短縮
現場環境及び天候に左右されず、かつ、小さな作業スペースで施工可能であり、特殊技能を必要としないトルクレンチでの作業である為、工程管理が容易であると共に大幅な工期短縮が期待できます。
従来の鉄筋かごを挿入するだけの工法も、工程的には有利だと考えますが、パイルスタッド工法と比較すると、天候等の面で短縮につながります。
4.杭内部処理の低減
杭中空部の残土(土ソイルセメント)の除去量が低減可能なため、残土処理費用も低減できます。
杭径がおおきく、本数も多い場合等は、在来工法に比べ、経済的にかなり有利ではないでしょうか。
5.各社杭メーカーの既製コンクリート杭(PHC杭・PRC杭)に対応し、高支持力杭にも適用可能です。
設計図書に最初から盛り込まれている場合がほとんどで、確認申請の構造図書にも、計算書が添付されます。
それでは、NCPアンカーの施工手順です。
NCPアンカーの取付作業は、杭を打設し捨てコン打設後、かつ基礎ベース配筋前になります。
1.準備作業
杭端板ねじ部の養生
これは、杭打設前に杭頭のネジ部分の孔がセメントミルク等で塞がれないよう、専用スポンジ等で養生します。
養生用のスポンジ・ゴムキャップは各種ねじサイズに合わせたものを使用します。
2.NCPアンカー材料
某現場にて使用した、NCPアンカーです↓
(クリック拡大)

3.ねじ部の清掃
専用研磨機・スポイト等を使用して、雌ネジ部分を清掃します。
某現場にて、清掃状況です↓
(クリック拡大)

4.ねじ深さの確認
ネジの深さをノギス等の計測器にて計り確認します。
5.NCPアンカーの仮締取付
下写真のように、NCPアンカーを取付けて、仮締めを行ないます。
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6.NCPアンカー螺合長を確認
アンカーの長さを、スケールで計り確認します。
7.仮締め位置のマーキング
鉄骨工事の高力ボルトと同じ考えで、NCPアンカーのカプラー部分と杭の頭のプレートにそれぞれマーキングをします。
某現場におけるマーキング状況↓
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8.NCPアンカーのトルク締付け
指定のトルクまで、レンチを使用して締め付けます。
某現場における締め付け状況及び、トルク確認写真です↓
(クリック拡大)

9.マーキングのズレを確認
最後に、マーキングのずれを確認し完了です↓
(クリック拡大)

わたしが経験した現場においては、杭30本に、それぞれ8本ずつ施工し(30*8=240ヶ所)作業員2名で、半日程度でした。
非常に簡易的で優れた工法ではないでしょうか。
過去に紹介した工法と、今回の工法と、それぞれ比較してみてください。
杭基礎設計便覧平成18年度改訂
杭頭補強筋です。
以前、「パイルスタッド」という記事にて、杭頭と基礎との、あたらしい接合方法を記述しました。
今回は、元来施工されてきた一般的な、杭頭補強を紹介します。
これは、杭頂部を基礎に締結する工法で、パイルキャップにて杭頭を塞ぎ、そこに杭頭補強のための鉄筋かごを組み挿入し、中詰めコンクリートを打設する方法です。
この鉄筋かごを一般的に、杭頭補強筋と称します。
既製コンクリート杭の場合、杭頭と基礎との接合方法は、固定の程度により異なってきます。
①A形(半固定)の場合
基礎内に杭を100mm程度埋め込むことによる半固定的なタイプです。
杭頭部の中詰めコンクリート補強筋は、杭頭切断によって生じるプレストレス減少による張力低下分等を補うものです。
②B形(固定)の場合
基礎フーチング内に杭を杭径長さ分埋め込むタイプです。
このタイプは杭頭切断によって生じるプレストレス減少のための杭頭部の補強ならびにほぼ固定に近い固定度の確保を目的としています。
場所打ちコンクリート杭の場合は、一般に杭頭は、固定とする場合が多く、杭筋の定着長さについては、L1とします。
現在、杭頭を塞ぐパイルキャップと、杭頭補強筋が一緒になった、製品が使われています。
これは簡潔な構造で、技能工の熟練を必要とせず合理的な配筋施工が容易かつ正確にでき、効率性及び経済性にも優れた杭頭補強筋ユニットです。
建物と杭とを強固に結合でき、さらになんといっても、工場生産により配筋精度及び品質が一定しているのが、魅力的です。
杭の径により、杭頭補強の本数、太さ、長さが決められます。
下記写真は、一般的な杭頭補強の納まり図と、規格表です。
規格寸法表は、あくまでも参考値で、設計図書が優先します。(クリック拡大)

下記写真は、実際の底キャップ付杭頭部補強鉄筋の材料と、セッティング状況です。
(クリック拡大)

杭基礎の耐震問題に関連して
場所打ちコンクリート杭のコンクリートに関連する施工指針・同解説第2版
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