HT工法(耐火・断熱アスファルト防水)の最終回です。
前回は、断熱材を張付けたところまで紹介しました。
今回は、下記手順を説明します。
①.強力ストライプZ貼付
②.強力ベースの貼付(立上部)、アスタイトM塗布
③.強力ハイキャップの張付け、端部処理(強力ガムシール)
④.養生
⑤.試験
それでは、強力ストライプZ貼付からです。
①.強力ストライプZ貼付(平面部)
1)強力ストライブZを仮敷し、張付け位置を決めます。
2)仮敷きした強力ストライブZを半分まで折り返し、剥離紙をはがしカッターで切り取ります。
その後、折り返したルーフィングの端を持って、押し戻すようにして張ります。
残り半分も同じ手順で張付けます。
3)強力ストライブZのサイドラップの重ね合わせは100mm幅とし、下になるルーフィングのサイドラップ部分の剥離紙をは がして張付けます。
その際、通気性/水密性を確保するため、必ず連続ストライプ状自着層面が上になるように重ね合わせます。
4)張付けたルーフィングは、ローラー等で充分に圧着します。
5)エンドラップは突きつけとし、順次張り上げたあと、強力ベース(幅200mm以上)で張付けます。
6)ルーフドレーン周りは、強力ベースで張り収めます。
下記写真は、某現場において、強力ストライブZを張付けている状況写真です↓
(クリック拡大)

②.強力ベースの貼付(立上部)
1)強力ベースは、アスタイトMを流しつつ押し広げて、しわ/気泡等が生じないように張付けます。
2)強力ベースの重ねは、長手/幅方向とも約100mmとし、勾配に逆らわないよう張り上げます。
3)各層を通じて、上下層の継ぎ目が同一箇所にならないようにします。
③.強力ハイキャップの張付け
1)強力ハイキャップは、アスタイトMを流しつつ押し広げて、しわ/気泡等が生じないように張付けます。
2)強力ハイキャップのラップは、長手/幅方向とも100mm程度とする。
3)立ち上げ部端末は、強力ガムシールにてコーチングを行います。
下記写真は、強力ハイキャップを張付けている状況写真です↓
(クリック拡大)

以上の手順にて施工をし、作業終了後、清掃をして完成です。
④.養生
後作業がある場合、防水面の破損・汚れを防ぐための養生をしなければなりません。
特に重量物を載せる場合は直接置かず、防災シート・コンパネ・足場板等を用いて確実に養生します。
⑤.試験
必要に応じ、水張り試験、散水試験を行います。
最後になりますが、HT工法は、火気使用となりますので、工事現場構内基準(火気使用届け・消火器、消火水設置・監視)を遵守することが大切です。
この工法は、これからも進化していくのではないでしょうか。
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前回に引き続き、HT工法を紹介します。
材料納入/保管方法です。
防水材のルーフィング類は縦積みとして、雨・直射日光にあたらぬようシート等で養生します。
硬質ウレタンフォームは集積し安全ネット等にて養生し、風等の飛散を防ぎます。
アスファルトは溶解釜の近くに集積します。
それでは、作業手順です。
1.デッキプレート仮置き
2.デッキプレート敷き
1) 通り及び敷き並べ長さを最初の基本墨に従って確認することと、敷きはじめから敷きじまい迄の寸法が、割付施工図に合致しているかを注意し、伸びちじみが無いか定期的に確認します。
2)QLデッキの梁上のかかり幅は、施工図に指示された寸法にしたがいます。
3)QLデッキと、梁との溶接接合を行う前に通りや不陸を調整します。
4)敷き並べられたQLデッキは、必ずその日のうちに梁に溶接をし、風等による飛落事故の無いよう注意します。
5)QLデッキ端部作業では、親綱を利用して安全帯使用を徹底し、仮敷き完了で足場が確保される迄、中央の親綱は撤去してはなりません。
3.焼抜きせん溶接及びビス
接合
1)板厚3.2mm以上の鉄骨梁フランジ等は焼抜き栓溶接とし、それ以下の板厚部分ではビス留めとします。
2)接合箇所
A. デッキ幅方向端部 1枚当たり3箇所
B. デッキ幅方向内部 全谷部分各1箇所
3)焼抜き栓溶接等過熱箇所は防錆処理を施します。
4)デッキプレートと張りフランジとの隙間が2mmを超える箇所は、デッキプレートをハンマー等で叩いて隙間を2mm以下にします。
4.端部ロックウール詰め
デッキプレートの端部は、ロックウールを詰めます。
(立ち上がり部取合い等)
4.HTフォーム貼付
1)QLデッキ山の内側部分にHTボンドを打込み(幅 約20mm、外周3mは5列/中央部は3列)、HTフォームのジョイント部を重ねて張ります。
2)張付け後、HTUワッシャー毎に樹脂ワッシャー/HTビスを差込みビットにて締め付けます。
(4箇所/枚)
このとき、HTフォームジョイントに隙間は無いか、樹脂ワッシャー/HTビスは斜めに締め付けていないかを1箇所毎に目視にて確認します。
貼り仕舞いに真物は入らない場合は、カッター/ノコを用いてカット加工を行い張付けます。
下記写真は、某現場において、HTフォームを張付けた状況写真です↓
(クリック拡大)

今回はここまでとします。
次回は、強力ストライブZ(アスファルト防水材)貼付け手順から、紹介します。
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今回は、屋根防水工法のひとつである、HT工法を紹介します。
この工法は、工期短縮・コスト削減を特徴としている耐火・断熱防水工法です。
耐火木片セメント板、硬質ウレタンフォーム、アスファルトシート等との組み合わせにより、耐火等をクリアし、あらゆるムーブメントに対応できる防水工法といえます。
某現場にて採用した平面部の仕様です。
1.耐火認定ルーフデッキ 亜鉛鉄板
QL99-75-12G
2.HTフォーム50mm
920mm*1220mm
HTボンドB・HTビス
HTUワッシャー併用
4箇所/1枚
3.強力ストライプZ
4.アスタイトM
5.強力ハイキャップ
使用材料及び製造業者です。
下地材
QL99-75-12G 規格 板厚 1.2mm、板幅 600mm、
製造業者 JFE建材㈱
防水材
強力ストライプZ 規格 1m*16m
製造業者 田島ルーフィング㈱
アスタイトM 規格 25kg/袋
製造業者 田島ルーフィング㈱
強力ハイキャップ 規格 1m*8m
製造業者 田島ルーフィング㈱
さて、それでは施工手順を紹介します。
最初に、施工条件ですが、下記気象条件の場合は施工中止とします。
1.降雨時又は、前日予報で降水確率が70%以上で施工当日朝も変わらず降雨が予想される場合。
2.強風(10m/s以上)により資材の飛散が考えられるとき。
施工手順
1.材料納入
デッキプレートは、鉄骨建て方完了後、梁に荷揚げします。
その際、鉄骨骨組みに対する付加荷重の分散を考慮し、突風による飛落事故が生じないようデッキプレートを数枚束ね(積み重ね高さ1m未満)、個々の滑り落ちを防ぐとともに支持物にロープ等で硬く縛り付けます。
下記写真は、デッキ材料と、仮敷込状況です↓
(クリック拡大)

今回はここまでと致します。
次回はいよいよ、フローチャートをもとに手順を紹介します。
建築工事標準仕様書・同解説 JASS〈8〉防水工事
防水材・美装用トップコート(フラットタイプ)シートトップ#100 3kg
建築物を断熱するのは、次の3つの理由によります。
1.表面結露を防ぐため:結露防止
2.燃料費・暖冷房費低減のため:省エネルギー
3.居住性を向上させるため:居住性向上
断熱材は大別すると、発泡プラスチック系、無機質繊維系(グラスウール等)及び木質繊維系(インシュレーションボード等)に分類されます。
過去記事においては、断熱材現場発泡工法(ウレタン吹付け工法)を主に紹介してきました。
今回は、無機質繊維系であるグラスウールを紹介します。
グラスウールとは、短いガラス繊維でできた、綿状の素材です。
建築物における断熱材として広く用いられるほか、吸音材(遮音ではない)としてもスピーカー等や防音室の素材として用いられています。
防火性にも優れており、アスベストの代替材としても広く使われています。
特徴としては、下記が挙げられます。
* 価格が安いわりに断熱性能が良い。
* 切断・曲げなど、自由に加工することができる。
* 材料の厚さ・サイズが豊富です。
厚さは、壁用で50mm・75mm・100mmなどがあり、床下用で42mm・80mmなどがあります。
サイズは、壁用で 430mm×1370mm・430mm×2740mmなどがあり、床下用で263mm×1820mm・415×1820mm・820×1820mmなどがあります。
その他に、天井用等で、ロール状に巻かれている長物もあります。
* 密度も豊富です。
密度は10kg/m³・16kg/m³・24kg/m³・32kg/m³などがあります。
* 断熱性能は、厚さにほぼ比例します。
* 火に強く、防火性能が高いです。
このため、一定の厚さ以上のグラスウールを入れた壁に、石膏ボードなどを組み合わせて、防火構造の壁を作ることができます。(耐火壁,耐火間仕切)
また、万一燃焼しても、発熱量が少なく、有害ガスをほとんど発生しません。
* 優れた吸音効果があります。
このため、断熱以外の目的で、住宅の天井裏に使われたり、病室・ホテルの個室・放送室・スタジオ・体育館の壁に使われたりもします。
製法は、建築物や自動車の窓に使われていた廃ガラスが、現在の主な原料で、溶かしたガラスを火炎法・遠心法などで綿状とし、接着剤としてフェノール樹脂を添加して、板状・ロール状などに整形したものが製品となっています。
安全性として、材料の砕けたガラス繊維は微細で鋭利な繊維となり、吸ったり接触すると口の中に砂が入ったようになる、目が痛くなる、手が痒くなる、という症状が出やすいため、ゴーグルおよびマスクの使用が必要です。
吸引時の安全性は、ガラス繊維は非結晶性であるために肺がんなどの原因になることは証明されておらず、石綿と比較すると危険性は相対的に低いとされています。
グラスウールは建築断熱材料として、世界中で最も多く使用されています。
アメリカでは住宅用断熱材の8割、日本でも5割以上にグラスウールが使用されています。
それほど、一般的に普及している材料です。
グラスウールの施工時において注意しなければならない事項のひとつとして、水にぬれた場合の処置があります。
施工時の急な雨濡れなどでグラスウールが濡れてしまった場合、グラスウールの繊維自体には吸水性はありませんが、一時的に保水してしまうことがあります。
このような場合には乾燥させる等、適切な処置を取った上で再施工を行なう必要があります。
保水したまま使用すると、断熱性能の低下等につながってしまうことがあります。
やはり、一番の特徴は、建築物に使用する断熱材料の中でも、コストパフォーマンスが非常に優れている素材であるということではないでしょうか。
施工ポイントで最も注意することは、隙間無く、きちんと敷き詰め(張付ける)ことです。
下記写真は、左と中央がグラスウール材料で、右側が某倉庫壁にGWを使用している施工写真です↓(クリック拡大)

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