前回に引き続き、FRCパネル(外断熱後張り工法)後編です。
「2.取付け工事前作業」で、記事が終わっていましたので、今回は作業手順の3番目である、「3.パネル取付工事」から、紹介します。
3.パネル取付工事
A.接着剤塗
躯体側又は、パネル側に接着剤を塗布します。
B.パネル躯体圧着/貼付け
パネルを割付け墨に沿って躯体へ圧着します。
C.ドリルホール
圧着したパネルのボルト位置から躯体迄ドリルで、孔を開けます。
D.アンカー装着
取付アンカーを差込み,ボルトを回し,アンカーを広げながら,しっかりと固定します。
E.目地バックアップ材取付
パネル間,目地部に所定の目地バックアップ材を釘止めします。
F.ボルト頭処理
ボルト頭部のコンクリート粉や汚れを取除き、専用処理剤(前回記事写真紹介)を用いて、パネル面と同一になるように処理を行ないます。
ここ迄で、パネル取付け工事は完了です。
次に「4.仕上げ工事」です↓
A.目地シーリング
指定材を使用します。
B.開口部他養生
C.下地シーラー処理
指定された専用耐アルカリ性シーラーを用いて塗装の下地処理を行ないます。
D.仕上げ材塗布工事
最後に,最終作業手順である
「5.取付工事後作業」です↓
A.開口部金物/配線等取付
B.完了検査
C.足場解体
D.障害物復元
E.残材搬出
F.清掃・美装
ここまで、ざっとでありますが、FRC断熱パネルを使用した、外断熱工法を紹介しました。
内側からの断熱では、間仕切り壁や床の部分で断熱材が切れ、その隙間の部分から、大量の熱が逃げてしまい、局部結露等を引き起こす原因になることが多いです。
外断熱工法であれば、断熱材の切れ目も少なく、熱の放出もおさえられます。
今後、外部の温暖化防止、省エネルギー等のことも考えますと、前向きに進化してゆくジャンルではないでしょうか。
家族・住い・地球が長生きできる家―無垢の檜と外断熱で建てる地熱住宅
外断熱の施工に!つめがあるからピタッと留まる【WING】つめぴたッ(100個入り)10P25Sep09
とても長い題名になってしまいましたが、FRC断熱パネルを紹介します。
前回の記事にて、外断熱のことを少し書かせていただいたのですが、これは、その工法の一つである「FRC断熱パネル」を使用した外断熱工法です。
FRC断熱パネルは、GRC板耐アルカリ(ガラス繊維強化セメント板)と断熱材を、複合したコンクリート型枠断熱パネルです。
特徴として、型枠の性能を兼ね備えているため、型枠合板(コンパネ)を使わずに、外壁面・スラブの施工が可能です。
また当然ですが、この工法により、資材の節約、施工の大幅な効率化が可能となります。
表面材に使用するFRCは耐久性、耐水性に非常に優れています。
また、断熱材の吸水性がほとんどないため、寒冷地でも地面の近く(建物の下部)での使用が可能です。
このパネル材は、昭和60(1985)年9月5日付建設省住指発第510号通達に基づく耐火性能試験(2時間)加熱試験に合格し、防火上支障がないものとして認められています。
また、断熱材は、ノンフロン断熱材「スタイロフォーム」を標準採用しています。
FRC断熱パネルは、接着剤と専用アンカーを用いる後貼り工法も可能です。
建物外部からの作業が主体となるため、居住者が入居したままで施工ができ、既存建物の外断熱改修工事に最適です。
今回は、この「後張り工法」の作業手順を、写真を取り混ぜながら紹介致します。
一般的な作業手順です。
1.工事計画
A.対象建物の現状調査
B.取付け躯体の調査
C.施工図の作成(パネル割付図等)
D.パネル調査(種類/仕様/コーナー本数など)
E.施工計画書作成
F.開口部金物等の製作
2.取付け工事前作業
A.障害物排除
B.パネル/資材搬入
某現場にて,使用した材料です。
下記写真参照↓
左より,材料搬入、寸法確認、専用目地材料です。

左より、専用接着剤、専用アンカープラグ・ピン・ワッシャー、アンカー頭専用埋め材です。

C.材料検査
D.足場組立/確認
E.開口部金物/配線/突起物処理
F.既存壁面下地調整
G.墨出し
H.パネル裁断/加工
下記写真は,パネルの切断加工状況です↓

I.寸法等検査
前編は、ここ迄とします。
次回、後編では、いよいよパネルを躯体に、張付けてゆきます。
外断熱住宅はここが凄い!
ほんとうの200年住宅―驚異の耐火・外断熱の家
型枠工事において、断熱材、複合板などをコンクリートと一緒に打ち込む施工方法があります。
これは、型枠合板に、素材(断熱材・複合板など)を取付けて、打ち込む場合と、素材そのものを型枠代わりにして、打ち込む場合があります。
当然、使用する金物(セパレーターなど)が違ってきます。
外断熱工法も、その一つです。
この工法は、積雪寒冷地の厳しい気象条件に対応する有用な建築技術の一つであり、北海道内における採用実績も多数あります。
また、地球環境保全の視点からも優れた建築技術として認識されています。
一方で、材料・工法の手順、施設の熱的特性に配慮した設備の設計手法、運転手法の確立等は標準化されていません。
それぞれのメーカーにて、それぞれの工法があるといったところでしょうか。
一般的に、外断熱工法とは、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造等熱容量が大きな構造躯体の外側に断熱を施す工法を指します。
外壁については、構成上の分類をすると、下記となります。
(1)断熱材の施工方法による分類
ア. 打込み工法:
断熱材を型枠に取付けるか、又は断熱複合板を型枠にしてコンクリートを打設し、躯体と一体化する工法
イ 後張り工法:
コンクリート打設後、接着剤等を使い断熱材を躯体に取付ける工法
打込み工法は工程短縮に効果があり、特に型枠として用いる場合は型枠材の軽減となりますが、断熱材の種類が水を吸わない発泡系に限られます。
一方、後張り工法は型枠取外し後の施工となり、打込み工法と比べて工程が増えますが、断熱材及び仕上材の選択範囲が広まります。
(2)通気層の有無による分類
ア 通気層工法:
断熱材と外装材の間に通気層を確保する工法
イ 密着工法:
断熱材と外装材を密着する工法
通気層工法は内部結露の原因となる水蒸気や侵入した雨水の排出に対し有効であるため、繊維系の断熱材ではこの工法による必要があります。
一方、密着工法は外装材と断熱材を一体化した複合板を用いるもの等があり施工性や経済性の点から実施例が多いです。
複合板の種類は、下記のような材料があります↓
# 木毛セメント板+断熱材
# 石膏ボード+断熱材
# フレキシブルボード+断熱材
# 珪酸カルシウム板+断熱材
# 繊維混入パーライトセメント板+断熱材
# 合板+断熱材
# ベニヤ+断熱材
それぞれ、不燃用、耐火用、型枠打込用などが、製品として出荷されています。
外断熱建物は、選定した材料・工法等によって、経済性や環境負荷低減に対する効果等に差異が生じます。
よって、総合的な視点から材料・工法を的確に選定することが大切になります。
いづれにしても、今後、積雪寒冷地における建築技術の主流のひとつになりうる工法だと考えています。
下記写真は、某現場にて複合板にて、外枠を施工している状況です↓
(クリック拡大)

外断熱工法の具体的手法は、再機会を設け、記事にするべく取り組んでおります。
やっぱり赤レンガの家に住みたい! ―究極の耐火・外断熱工法「200年住宅」の凄さを公的機関で実証
21世紀は、外断熱の時代。家作りの急所が何故、隠されたままなのか?「いい家」が欲しい。改訂2…
久しぶりの見積書に関する記事です。
前回は、今年の1月27日に記載した、「積算業務その2(拾い~提出迄)」ですから、約10ヵ月ぶりです。
今回は内装工事です。
最初に、施工する個所を、床、巾木、壁、天井、廻縁などに分け、その部位ごとに見積もりを作成してゆきます。
基本的に、それぞれの部位ごとに、下地材、仕上げ材などを、材工の単価にて記入してゆきます。
「材工」という言葉は、いままで何度も出てきていますが、材料費と、工賃を足した複合単価のことです。
つまり、内装工事の場合、一般的には、材料代と、施工手間賃は、分けないということです。
たとえば、クロス張りの単価は、m2当たり、いくらという表現を用いますが、この単価は、材料も手間も入っているのです。
ここらあたりは、過去のそれぞれの他の工種においても記事にしています。
鉄筋を組み立てる見積などは、一般的に、鉄筋の材料がいくらで、加工組立手間はいくらという形で材料と手間をわけて、見積もりを作成してゆきます。
内装工事は、そうではなくて、複合単価で作成してゆくということです。
さて最初は床です。
床は、材料ごとに、数量と単価を入れてゆきます。
下地は、コンクリート金ゴテ、モルタル金ゴテ等の場合は左官工事に入れます。
木床組下地の場合は、木工事に入ります。
置き床、アジャストフロア、ネダフォーム等の場合は、内装工事に入れることが多いようです。
内装工事に入れない場合は、雑工事でしょうか。
壁も同じように、下地材と仕上げ材に分かれます。
下地の軽量鉄骨材は、以前の記事にも記載しましたが「金属工事」に分けられることが多いです。
軽量鉄骨下地に、プラスターボードを貼り、クロスで仕上げる場合などは、プラスターボード(PB)と、クロス張りを、内装の見積もりに入れます。
軽量鉄骨下地を内装工事に入れる場合は、軽量鉄骨下地のみを分類して記入することが多いです。
天井も壁と同じ考えです。
内装工事の見積もりは、「縦」掛ける「横」で面積をだし、その数値に単価を掛ければ、金額が出る訳ですから、皆さんも自分の部屋等を、面積を計算して、例えばクロス張りの単価を入れたり、床材の単価を入れると、その部屋の模様替えの価格がおおよそわかると思います。
もちろん業者の経費は別ですが。。。
材料の単価については、内装工事の場合とてもたくさんの種類があるので、本当に必要な機能なのか、材質なのかを適切に判断し、材料を決定することが大切です。
特に床材等はピンキリです。
また、見積もりを作成する場合は、材料の仕様、番号等を間違えないように注意する必要があります。
内装工事の場合(他工種でもありますが)設計図書で、「同等品以上」のような表現があります。
たとえば、床フローリング張りの仕上げ表にて、DAIKEN-PSS3082(NS800)と記載があり、備考欄等に「同等品以上」と書かれている場合は、「この記載番号がある材料と、機能面が同等か又は、それ以上の材料であれば、使用してもよろしいです」と解釈します。
そのようにして、単価を入れるので、非常に大切な部分でもあります。
下の表は、かなり材料の種類等を省略しています。
通常、全ての材料、工法の違いにより単価が違ってきますので、内装工事の見積項目は、多くなることが一般的です。
他に項目として、造付家具、窓枠、木製巾木、台輪、断熱工事、カーテン・ブラインド工事、などを見積もり項目に入れる場合もあります。
下表の単価は参考価格です↓

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