帳場の一日シリーズその3です。
さて、朝礼も終わり今日の仕事が本格的に始まります。
現場職員をわかりやすく、A所長、B副所長、C主任、D職員とします。
現場事務所に4人が戻り、それぞれの仕事を行います。
A所長は、今日は、何も予定が入っていないので、工事原価の詰めを、再検討する予定です。
朝から机に向かって計算機を叩いています。
B副所長は、昼から鉄骨業者との打ち合わせです。
2週間後に鉄骨を立てる予定なので、最終確認を含めた打ち合わせを行います。
その前に、設計事務所が、午前10時から配筋検査をする予定なので、立ち会います。
C主任は、朝から配筋のチェックをしています。
本数、太さ、定着、継手、圧接、かぶりなどをいろいろ見て廻っています。
D職員は、写真撮影です。
配筋検査完了後、昼より型枠を返すので、それまでに全て取り終わってなければなりません。
「型枠を返す」とは、片側だけ取り付いている枠を、両側取付けることです。
よって枠を返されると、上部からしか鉄筋は見えなくなります。
朝から小雨が降っているので、大変です。
工事写真を撮るときは、通常は、黒板をあてます。
雨のため、黒板にチョークで書くと消えるので、紙を貼ったり、ビニルをかぶしたりして、撮影します。
忙しく写真を撮っていると、そこに設備職人が近寄ってきました。
設備職人
「Dさん、実は、X5通りの梁に1ヶ所スリブを入れるのを忘れてしまったので、鉄筋を組み直して欲しいのだけれど」
D職員
「なに今頃そんなこといってんだよ」
設備職人
「昨晩、忘れたのに気付いて、配管経路を検討したのだけれど、どうしてもその部分に貫通しなければ納まらないんだよ」
D職員
「そんなことじゃ、昼から枠を付けれないじゃないか!」
どうも、D職員では、話が付かないようです。
この結果は次回に。
下の写真は、某現場の朝礼状況です↓
下記写真は、某マンション(RC造10階建て)の、8階部分の梁の鉄筋をつないでいる作業状況です。
最近、マンションなどの建築物の多くは鉄筋コンクリートで作られています。
コンクリートの中に配置されている鉄筋をつなぐ作業のひとつが、ガス圧接作業です。
鉄筋をつなぐ方法には、鉄筋を一定の長さに重ねる「重ね継手」、鉄筋を加熱・加圧しながらつなぐ「ガス圧接継手」カプラーなどによって鉄筋をつなぐ「機械式継手」、溶接による「溶接継手」の4つの工法があります。
その中でガス圧接は、安価で、信頼性があり、もっとも普及している工法です。
D16(鉄筋径16mm)以下は「重ね継手」とし、D19以上は、「ガス圧接」とするのが建築構造物では、一般的になっています。
ただ、天候が不順のときは、作業が出来ません。
また、火が発生する作業なので、消火器などで安全対策をする必要があります。
この工法は、昭和30年頃、日本で発明されたようです。
施工方法としては、まず、つなぎ合わせる鉄筋を切断機で切断します。
次に鉄筋に圧接器を取付け、二本の鉄筋の中心がずれないように締め付けます。
加圧器を動かし、鉄筋に圧力をかけてガスバーナーで加熱していきます。
そして所定のふくらみができたところで、加熱をやめ圧力を下げます。
接合部の外観形状をたしかめてから、圧接器を取り外します。
この一連の作業の、品質管理をする検査基準としては、下記があります。
まず基本が、外観検査です。
合否判定基準としては、細かい規定がいろいろあります。
圧接部ふくらみの直径は鉄筋径の1.4倍以上、ふくらみの長さは1.1倍以上。
他に、圧接面のずれ、鉄筋中心軸の偏心量などが判定されます。
外観検査では、判別できない部分を検査するのに、非破壊検査と破壊検査の2通りの検査方法があります。
非破壊検査で一般的なものは超音波探傷法で、破壊検査では、引張り試験があります。
引張試験は、現場にて抜き取った供試体(鉄筋)を法的試験機関で引張試験機にかけ、切断されるまで引っ張り、基準通りの強度をもっているかを判断します。
わたしは、昔20年ぐらい前に、東京のたしか「鮫島」というところに、検査機関があり、そこに電車(京王線だったかな)で供試体を麻袋に入れ担いで運ぶ途中に、袋が破れ電車の中で鉄筋が音を立て床に散らばり、とても恥ずかしい目にあった経験があります。
作業服だったこともあり、かなり犯罪者に似ていたとおもいます。
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