前回「積算業務その1」の続きです。
数量の拾いと平行して行う作業として、現地調査があります。
つまり、実際建物が建つ場所に足を運び、目で見て確認することです。
調査する事項として、敷地内の状態、敷地周りの状態、近接道路、近隣施設の状態、などなどがあります。
このことにより、仮設工事のあり方等を決定し、見積もりに反映させます。
例えば、道路が狭いことによる搬入機器の大きさの検討、学校等が近ければ警備員の人数増加、敷地が土なのか舗装なのか、砂利なのか、このことによる掘削工事の難易度・単価調整、電柱電線の有無による仮設電気の検討、歩道養生の方法、仮囲いの方法、このような事項を調査する訳です。
それぞれの工種における見積もり作成方法は、過去記事カテゴリー30.見積書を参考にしてください。
さて、もう一つ大切な業務があります。
質疑応答です。
拾いにおいて、わからない部分を、質疑書を作成し、提出します。
この回答が来るまでは、拾えない(拾っても単価を入れることができない)部分が出てきます。
よって、この質疑回答のやり取りは、積算上でも非常に大切でスムーズに行わなければならない作業です。
回答後、各外注業者にも、同じ内容を返答します。
数量を拾い終えてから、各工種ごとに、工事項目を入力し、数量・単価を入れていきます。
また、外注業者にその数量に対する単価を確認する作業も平行して行います。
材料の価格は、施工会社によっては、購買部等に確認します。
各外注業者からあがってきた見積書に対しては、内容の確認、数量の確認、各業者の価格比較を行い、見積書に反映させていきます。
過去の工事データーの価格等も検討しながら、積算採用金額を決定していきます。
最終的に、拾い落しがないかどうかの図面確認、工種間にて項目が重複していないかどうかの確認、質疑が反映されているのかどうかの確認、工事見積要領書に記されている事項の確認、タイプミスの確認、などを行い、見積書を完成させます。
最後に、検討会等を開いて、会社の経費などを打合わせ、提出金額を決定します。
この最後のダシ値は、工事概要、工事期間、必要現場員数、顧客との関係、会社としての経営方針、支払条件など営業部もいっしょに、検討することが一般的です。
ざっと流れを書きましたが、積算業務は、決められた時間のなかで、出来うる限りの工事原価を明確におさえる作業です。
時間におわれることも多々あり、又提出金額は、会社の命運を掛けることにもなり、非常に大切な業務であると確信します。
RC造(鉄筋コンクリート構造)の鉄筋工事において、柱の剪断破壊(せんだん破壊)に抵抗するための鉄筋を、フープ筋または帯筋といいます。
柱の主筋の外回りに水平に巻いて配筋します。
通常の帯筋の他にスパイラル筋と称する螺旋状に連続した形状もあります。
この形状は、継目がないため強度が均一になります。
最近、高層の建築物などでは、「溶接閉鎖型せん断補強筋」と呼ばれる材料が多用されるようになってきました。
これは、電気抵抗溶接(フラッシュバット溶接)によって閉合したせん断補強筋です。
せん断補強筋の溶接部の強度は、母材強度と同等以上の強度を有しています。
継ぎ手が無いため、地震などによって大きな変形が起こっても耐力低下が少なく、安全性の高い構造物の建設が可能となっています。
特長として、定着用の余長、継手がいらず、重量の軽減が図れます。
また、フックが無いため、コンクリートのまわりがよくジャンかなどの発生を少なくし、均一な打設ができます。
フラッシュバット溶接とは、車のボディー等に使われている溶接方法で、溶接材料の介在をせず高電圧による圧接方式です。(従来はアプセットバット溶接と呼ばれていました)
従来のフープを使用している建物において、震災などで、フックが伸びきってはずれ、柱が圧縮力に耐えきれなくなり、座屈し、ワンフロアーだけつぶれてしまうというような事故が起きております。
それだけにフープの性能は非常に重要です。
溶接閉鎖型剪断補強筋は、たくさんのメーカーにていろいろな品名にて、販売されています。
一般的に、加工径は、D10~D16(SD295A、SD345、SD390)、最小加工寸法は、300×300です。
高強度棒鋼を使用した製品もあります。
柱により高い強度と粘り強さをもたせ、耐久性、耐震性を高めています。
近年、鉄筋コンクリート構造建築物の高層化に伴い、RC部材のせん断補強筋に高強度鉄筋を採用するケースが増えており、高強度棒鋼に対する需要も高まっています。
鉄の高騰とともに、災害に対する安全意識が高まっています。
経済性を考慮することも大切ではありますが、今後この分野での技術推進は、ますます発展していくと確信しております。
下記は、某マンションの柱帯筋の写真です。
ワイヤメッシュ(溶接金網)を、紹介します。
建築物構築において、ワイヤメッシュは主に、コンクリートのひび割れ防止等に使用されます。
構造体としては、鉄骨造デッキプレートのスラブ等に敷込み、使用することもあります。
材質は、鉄とステンレスの2種類があり、大きさの一般的な種類は、6*100*100、6*150*150、3*100*100(それぞれ、太さ*升目の大きさ)などがあります。
製品1枚の標準規格寸法は、網幅1m×網長さ2mおよび網幅2m×網長さ4mです。
上記以外の寸法については注文生産となるようです。
製作方法は、縦線と横線を直角に配列させ、交わった点を電気抵抗溶接して製造します。
線径2.0mm以下の溶接金網は、ファインメッシュ金網となります。
敷き込む際の、溶接金網の重ね継手については、日本建築学会「鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説」によると、下記の規定があります。
1)応力を伝達する溶接金網の重ね継手は、外縁の横線間隔距離を一目+50mmかつ150mm以上とする。
2)ひび割れ防止用など、構造耐力を要しない場合の継手では、最外縁の横線間隔距離を横線間隔
(1目)かつ100mm以上とする。
溶接金網(JISG3532鉄線を使用したCDメッシュ・ワイヤーメッシュ)は工場で一貫した品質管理のもとで規格管理されるため、製品の安定化と配筋精度が確保されるという特徴を持っています。
また、工期の短縮・コストの低減を図れます。(現場にて鉄筋加工組立に比較すると)
コンクリートの打設時には配筋の乱れが少なく、コンクリート硬化後のひび割れ防止には非常に効果的です。
かぶり厚さの規定は、鉄筋に倣います。
標準網目寸法は、50,75,100,150,200,250,300mmで、寸法許容差は、網目寸法に対して±10mm又は±7.5%のうちいずれかの値とします。
北海道では、ロードヒーティングの保護コンクリートのひび割れ防止等に使用することもあります。
下記写真は、某鉄骨造店舗新築現場において、デッキスラブの上に敷いている状態を、スタッフを用いて写している状況です。
解体工事に関して、記述します。
近年、産廃処理問題、アスベスト問題、土質汚染問題などなど、公害に対する認識が高まってきています。
建物を造るのではなく、解体する作業は、これからも増えていくと考えます。
平成12年に、建設リサイクル法がもうけられ、コンクリート、アスファルト、木材など特定資材を用いる建築物を解体する際に廃棄物を現場で分別し、資材ごとに再利用することが、解体業者に義務づけられました。
「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」です。
第一章総則を、紹介します。
(目的)第一条 この法律は、特定の建設資材について、その分別解体等及び再資源化等を促進するための措置を講ずるとともに、解体工事業者について登録制度を実施すること等により、再生資源の十分な利用及び廃棄物の減量等を通じて、資源の有効な利用の確保及び廃棄物の適正な処理を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
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解体作業は、計画書を作成し、手順書に基づき作業を進めていきます。
解体作業計画書は、作業場所の条件に合せて作成する必要があります。
記述する項目として、作業所名、作業所長名、 担当者名、作業概要、作業期間、作業人員、使用機械、使用工具、保護具、資格免許(移動式クレーン運転士、玉掛技能講習、電気工事士、ガス溶接作業主任者等)、作業区分、 作業手順、作業の要点、危険予知、安全対策等を計画します。
作業開始までの、手順を下記に記述します。
A.新規入場者教育
B.作業開始前ミーティング
・当日の作業を確認する。
・服装・保護具等の点検及び健康状態を確認する。
・指揮命令系統により作業員の配置を確認する。
・オペレータとの合図を確認する。
C.作業手順KYの実施
D.作業開始前点検
・作業開始前に機械工具及び玉掛け用具等の点検を各担当者が実施する。
・機械の故障により事故が発生する。
・作業開始前に確実に点検・記録し,確認を受ける。
・不良箇所は確実に修理する。
E.関係者以外立入禁止措置の実施
・作業範囲をバリケード,カラーコーン,ロープ等で囲み看板等で立入禁止措置を行う。
・近隣対策上の仮設物の確認
F.解体用機械の設置
・荷さばきに都合が良く、部材最大重量を考慮した適正な位置に設置する。
G.作業開始
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解体工事は、非常に危険を伴う作業です。
また、近隣との、騒音、粉塵等のトラブルが起きないように、事前協議が欠かせません。
下記写真は、某倉庫を解体している作業状況です。
カテゴリーは「00.けんちく」にしました。
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