今回は、コンクリート打継止水材の「ゲルフィットロープ」を紹介します。
建築・土木工事における地下コンクリート等の、打継部位・ひび割れ等からの漏水を防ぐ止水材には、いろいろな種類があります。
そのなかで「ゲルフィットロープ」は、ビニロンメッシュ内のベントナイトが膨潤することにより止水するロープ状の材料です。
ベントナイトとは膨潤性が強く、吸水膨潤してついにゲル状になる粘土の一種で、微細な粉状のものです。
その主成分はモンモリロナイトというけい酸塩鉱物で、それが著しい吸水性・膨潤性をもっています。
水中に分散すると、粘性や比重を増やしてニカワ状になり、透水性がゼロになります。
止水材で最も大切なことは、信頼できる遮水です。
ゲルフィットロープは、ゲル化したベントナイトがコンクリートの打継部分の形状に対して、柔軟に対応し、水みちを完全に遮断します。
つまり、構造物の動き・ひび割れに対し、自動的にふさぐ効果、つまり自閉作用があるのです。
下記写真は、某現場にて使用した「ゲルフィットロープ」です↓
(クリック拡大)


製品概要
- 3mもの19φ*10本入り ダンボール箱
- 寸法:310mm x 310mm x 250mm(高さ)
- 重さ:約10kg
他の特長として、下記が挙げられます。
1.抜群の耐久性
・無機質100%の材令による老化はまったく無く、その性能はコンクリートとともに持続します。
2.施工環境を厳しく要求しません
・寒暖に関係なく施工できます。
・下地が濡れていても施工できます。(これは他のシール系の材料では困難です)
・高度な下地精度を要求しません。
(下地の凹凸は関係ありません)
・火、溶剤を一切使わず、無毒無臭で安全です。
3.施工作業の効率に優れています。
・取付位置を決めて、コンクリート打設の時に動かないように、仮止めをするだけですみます。
(周りの鉄筋などに結束する)
ゲルフィットロープの用途は、下記です。
・あらゆるコンクリート打継部位の止水、施工上のジョイント部分、エキスパンジョイント、ワーキング目地等
・水槽、水路、プール等の、ひび割れ止水補修
・貫通パイプ、異質物との取り合い箇所等の処理
・カルパート、ヒューム管の接合部
施工の際の注意点です。
- 結束の間隔は、平面直線部分で300~500mm程度、曲がり部分は少し間隔を狭くします。
- 垂直面は、間隔を狭く堅固に取り付けます。
- ロープとロープの継ぎ目部分は、60~80mm程度重ね、2ケ所結束します。
この分野では、今後いろいろ改良された、良い製品が出てくると思います。
06 世界で一番やさしいRC・S造 設計編 (エクスナレッジムック 世界で一番やさしい建築シリーズ 6)
水膨張性ゴム弾性シール材 止水材アデカ止水材ウルトラシールMC-2010MP膨張遅延型20mmx10mm 25…
前回に続き、外構工事です。
今回は、インターロッキングブロックを紹介します。
インターロッキングブロック(Interlocking Block)とは、舗装に用いるコンクリートブロックの一種です。
インターロックとは「かみ合わせる」の意味を持ちます。
歩道・広場やパブリックスペース・駐車場などいろいろな場所にて、使用されています。
このブロックを使った舗装は、雨水が地中に浸透するため、都市型水害や地盤沈下を緩和する効果を合わせもちます。
地下水保全の透水性舗装材として「エコロジカルな舗装材料」とも言われています。
ただし、積雪寒冷地などで、ロードヒーティングの敷設面で使用した場合は、ブロック内の空気が路盤からの熱を遮断するため、アスファルトやコンクリート仕上げの路面に比べて、融雪が進みにくい欠点もあります。
また、ブロック間の目地から雑草が生えやすく、メンテナンスが必要となります。
それでは、インターロッキングの施工手順を説明します。
1.事前調査 路床、路盤、付帯設備、横断勾配などの確認をします。
2.路床工事 現状の床の不陸等不良箇所を、漉き取り、整地します。
3.端部拘束 インターロッキングブロック同士のかみ合わせ効果の確保と、交通荷重によるブロックの移動(ズレ防止)を防ぐために、インターロッキングブロック舗装の端部に、コンクリート製品か現場打ちのコンクリートを設置します。
4.排水処理 インターロッキングブロック舗装の表面排水や地下排水を円滑に行うために、排水処理を施します。
5.レベル出し インターロッキングブロック舗装を所定の高さに仕上げるために、レベル出しを行います。
3.路盤工事 砕石等(厚み100mm~状況や施工箇所により変わる)で不陸を調整し機械等で固めます。
4.敷き砂工事 砕石で固めた路盤に、必要な厚さで、均等に砂を敷き、表面を締固めて、所定のレベルに均等に均して仕上げます。
(トンボ等使用)
某現場において、敷き砂を施工している状況写真です↓
(クリック拡大)

5.ブロック工事 インターロッキングブロックを、平面設計に基づく割付け図に従って、敷設します。
6.目地工事 目地砂をインターロッキングの上に撒き散らし、乾燥させた後、ほうき等で掃きます。
所定の目地幅でブロック相互を十分にかみ合わせるために目地の通りを確保します。
7.仕上がりの確認 設計通りに施工されていることを確認して、完了です。
ポイントは、端部処理です。
美観や供用性能を確保する上でも、ブロック端部の処理は大切です。
最初からカットブロックやエンドブロックを使用して、割付寸法を決めて施工すると、綺麗に納まります。
私の家の玄関前にも、少ない面積ですが、インターロッキングブロックを敷設しています。
極寒の地である旭川で、施工以来24年経ちますが、材料が波打ったり、目地がずれたりすることも起きていません。
いろいろな色・パターン・種類があり、これからも施工する機会の多い材料だと思います。
下記写真は、北海道の高速サービスエリアで敷設されている、インターロッキングブロックです↓
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今回は、建築工事では、外構工事に分類される「フェンス」の施工について、記述いたします。
フェンスの役割としては、下記が挙げられます。
- 目隠し・プライバシー保護(外からの視線をカット)
- 美観(植栽などを含め、家全体の色調やデザインを確定)
- 防犯性・安全性、風などから家の被害を減少
- 境界の明示(領域を分け、サインとしての役割)
皆さん方の周りでも、敷地と敷地、敷地と道路、自分の家と隣の家、自分の家と道路、歩道と車道などの間には、フェンスがあると思います。
そのフェンスの種類は、材質では、下記が挙げられます。
- アルミ製(型材・鋳物)
- 木製(天然・樹脂)
- スチール製(焼付仕上等)
- ステンレス製
下記写真は、某現場においての、スチール製のフェンスと、木製のフェンスの完成写真です↓
(クリック拡大)


それでは、施工手順です。
最初に、基礎を作成します。
フェンスの基礎はとても大切です。
倒れはもちろん、風圧力に耐えなければなりません。
フェンスの形状によって、基礎の大きさを変える必要があります。
風通しが悪いフェンスの場合、倒れることの無いように、より頑丈な基礎を作らなければなりません。
構造計算をして、コンクリートを打設し、作成すれば丈夫な基礎が構築できます。
ただし、一般的には、フェンス専用のコンクリート製品等を使用します。
この場合も、フェンスメーカーによる施工要領書・施工指針を参考に、製品を選択します。
フェンスは、境界ギリギリに設置することが多いので、基礎が境界線をオーバーすることの無いように、施工します。
下記写真は、フェンス基礎のコンクリート製品です↓
(クリック拡大)

基礎が完成したあとに、支柱と本体を取り付けます。
某現場で施工した、フェンスの材料の写真です↓
(クリック拡大)


手順は、下記です。
- 支柱を建て込む(コンクリート製基礎の穴に、パッキン等を用い、建入れを修正確認して、モルタルを詰めます)
- 支柱が固定されたあと(モルタル乾燥後)に、L型金具を支柱に固定します。
- パネルをL型金具に仮置きし、押さえ金具とボルト・ナットでパネルを仮固定します。
- 水糸などを用いて、通り・レベルを最終調整し、ナットを締め付けます。
(標準柱間隔は、2000mm程度が一般的です)
某現場におけるフェンス施工状況写真↓
(クリック拡大)
最後に、下記項目などを点検して、完成です。
- ボルト・ナットの締め付けの点検
- 施工上のよごれ、支柱周りのモルタルの付着
- 施工上の傷、塗膜のはがれは、タッチアップ塗料で補修する
フェンスを決定する際には、風等がフェンスに及ぼす影響を少なくするために、控柱を作成したり、支柱間隔を狭めるなどの方策なども考える必要があります。
雪などに影響される場合もあります。
この兼ね合いを考慮し、場合によっては、植栽などを併用するのも、一案だと思います。
いずれにしても、隣地や道路の境界から、建物までの距離によって、フェンスの種類は、限られてきます。
その敷地のスペースを、上手に利用し、プライバシーの確保や防犯という観点を考慮しながら、仕様を決定することが大切なことだと考えます。
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今回は、実際に現場で行われた「曳家」工事を、多くの工事写真と共に紹介いたします。
そもそも「曳家」とは、住宅など建物の移動に用いられてきた工法で、建物を基礎から切り離し、コロにより建物そのものには影響させないで目的の場所へ移築する方法を指します。
家を曳く(ひく)から、曳家(ひきや)です。
建物を移動する原因(理由)は、下記等が挙げられます。
- 都市計画により、道路拡張に支障をきたす。
- 土地区画整理などで、建物を移動する。
- 陽当たり改善のため建物の向きを変える。
- 立地条件の変化(隣地に支障、落雪など)
- 増改築に伴う、建物位置変更
- 建物の利用目的の変更(店舗に改修するので正面に駐車場が必要など)
- 敷地の有効利用(建物を持ち上げ、その下に駐車場をつくるなど)
同じ建物を曳くのでもいろいろな工法があります。
種類としては、土台揚げ工法、姿曳移動工法、腰付移動工法、基礎共移動工法が、広く施工されております。
1.土台揚げ工法
土台をH鋼またはレールで根固めし、油圧ジャッキを集中管理して揚家します。
建物の下で基礎を新設したり、基礎の補強をします。
新設又は補強した基礎にジャッキで下降させ基礎に据付けします。
2.姿曳移動工法(下腰工法)
H鋼およびレールを土台の下に設置して、油圧ジャッキを集中管理し、建物をジャッキアツプして基礎と土台を切離して、新設した基礎に家屋を移動させ、新設基礎に据付ます。
土台の下に鋼材を入れ建物を受け、移動する工法です。
3.腰付移動工法(上腰工法)
土台と床の間に鋼材を通して、鋼材と柱をワイヤー又は締付けボルトで締結し、建物を移動する工法です。
土台のない木造住宅、神社、仏閣などで施工されます。
4.基礎共移動工法(総受工法)
建物を基礎と共に移動する工法で、RC造り建造物、重量鉄骨、軽量鉄骨住宅、ハウスメーカー住宅などを基礎から移動します。
さて、今回行なった曳家は、寺社で、上記2番目の工法である「姿曳移動工法」にて、施工しました。
つまり、建物ごとレールの上に乗せ、ゆっくりと移動させていくという方法です。
最初に、内部の須弥壇関係・備品・家具等を、撤去移設して、床を剥がしました。
その後、土台を切り離しました。
下記写真参照↓
(クリック拡大)
続いて、ジャッキアップを行い、建物を浮かします。
井桁に架台を組み上げ、建物全体のレベル調整を行います。
レールをセットして、ワイヤーを掛ける段取りをします。
建物移動のための台車をセットし、いよいよ、曳家が始まります。
レールの上には、コロを敷きます。
もちろん、移動する前に、新しい基礎を施工しておかなければなりません。
ここまでの流れを実際の写真にて、確認してみてください↓
(クリック拡大)
そして、完成です↓
(クリック拡大)
現在の曳家工事は、木造、鉄骨造、RC造を問わず施工出来ます。
住居の場合、住みながらでも移動できます。
その他、地震や台風で傾いた建物を、まっすぐに戻したり、建物はそのままで、老朽化した基礎だけをやり直すことも出来ます。
国土交通省の主要プロジェクト紹介で、旧官邸の曳家工事が、記事になっています。
建物重量約2万トンの旧官邸を、東へ8度回転させつつ、南へ約50m移動した工事です。
非常にわかりやすい手順の、図面が見られますので、一度訪れてみてください↓
日本では、かなり昔の奈良時代に、「ころ」と「丸太」と「レール」がすでに使われていたそうです。
現在の曳家工法においても、レールを使用し、「コロ」に乗せた建物を、ウインチで曳き、目的地まで移動します。
時代は、移り変わっても、その原理は、昔も今も同じです。
建築(施工)の世界も、過去の知恵と工夫が大切なのは、今後も変わらないと考えます。
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