新年第2弾は、アスベストをちょっとかじってみます。
また今回から、「36.解体工事」のカテゴリーを作成しました。
皆さんご存じの、悪名高きアスベストとは、天然に産する繊維状けい酸塩鉱物です。
日本名では、アスベスト鉱石をほぐすと、綿のような形状であることから石綿(「いしわた」、または「せきめん」)と呼ばれています。
以前より、アスベストは、耐久性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などの特性に優れており、
さらに、安価であるため、建材、電気製品、 自動車、家庭用品等、様々な用途に広く使用されてきました。
ただし、その石綿粉塵が呼吸とともに人体に吸い込まれると、体内で分解されず細胞に突き刺さり、20年から40年潜伏した後に、肺がんや中皮腫などの重大な健康被害をもたらすことが、近年明らかになりました。
そこで日本では、平成18年9月1日をもって、アスベストが、0.1%を超えて含有する全てのアスベスト製品の製造・輸入・譲渡・提供・新規の使用が、全面禁止となりました。
建物の解体やリフォームを行う場合などでは、アスベスト含有の事前調査を行います。
まず、施工図面等の設計図書で、建物や建材の石綿使用の有無を確かめます。
その結果、不明の場合は現場の検査・確認をし、目視・分析により作業の対応を判断致します。
その上で石綿の含有が不明の場合や、正確な含有濃度を測定する場合には検体のサンプル採取による、石綿濃度の分析調査を行います。
その結果、アスベストは、3つのレベルに分かれます。
アスベストレベルとは、『建設業労働災害防止協会』により定められている石綿含有建材別作業レベル区分のことです。
石綿の除去工事や処理をする際、レベルに応じた適切な処理をするための基準とされます。
これは、レベル1・レベル2・レベル3の三つに分類されています。
レベル1とは、
著しく発じん量が多い作業で、作業場所の隔離や高濃度の粉じん量に対応した防じんマスク、保護衣を適切に使用するなど、厳重なばく露防止対策が必要なレベル。
吹付け石綿など。
レベル2
比重が小さく、発じんしやすい製品の除去作業であり、レベル1に準じて高いばく露防止対策が必要なレベル。
①石綿保温材
②けいそう土保温材
③パーライト保温材
上と同等以上に石綿が飛散するおそれのある保温材。
レベル3
発じん性が比較的低い作業で、破砕、切断等の作業においては発じんを伴うため、湿式作業を原則とし、発じんレベルに応じた防じんマスクを必要とするレベル。
上記以外の石綿含有建材
このように分類されるのです。
今回は、某現場における、レベル3のアスベスト除去を紹介します。
作業手順を追ってゆきます。
除去するものは、石綿含有建材(アスベスト成形板)です。
1.機材の搬入
所定の場所に機材を搬入し、整頓して保管する。
機材とは、真空掃除機、アスベスト廃棄用ポリ袋、保護マスク、保護手袋、保護衣、区画用ポリエチレンシート、散水用噴霧器などです。
2.アスベスト取り扱い作業であることの表示を行う。
(1) 工事関係者以外立入禁止の表示と措置(特化則24条)(石綿則第7条)
(2) 作業主任者と職務内容の表示(安衛則18条)(石綿則第33条)
(3) 石綿処理工事であることの表示(石綿則第34条)
① 石綿処理工事であることの表示
② 石綿の有害性、人体に及ぼす作用の表示
③ 石綿の取扱上の注意事項の表示
④ 使用すべき保護具の表示
(4) 石綿の有害性、注意事項、保護具仕様等の表示(特化則38の3)
(5) 作業場所での喫煙・飲食禁止の表示(特化則38の3)(石綿則第33条)
下記写真は、某現場における仮囲いに掲示した、石綿解体作業に関するお知らせ看板です↓
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3.養生作業 (石綿則第14条)
作業員には、防じんマスク・保護マスク・保護衣を着用させます。
下記写真は、某現場におけるレベル3の成形板除去の保護衣です↓
また、もう一枚の写真は、作業にかかる前の、教育状況です↓
(クリック拡大)

レベル3は、非飛散形とも呼ばれ、比較的撤去に関する管理がレベル1,2と比較するとゆるいですが、決められたことを必ず守り、作業することが肝心です。
次回は、この続きから、いよいよ撤去にかかります。
アスベスト禍はなぜ広がったのか―日本の石綿産業の歴史と国の関与
石綿含有製品を使用した建物の解体の時に石綿(アスベスト)障害予防規則対応用品標識板 324-…
前回に引き続き、試験・調査カテゴリーです。
今回はコンクリートです。
コンクリートの現場試験に関しては、過去にも何度か記事にしています。
それは、「コンクリートの現場試験」であり、「カンタブ試験」でした。
今回は、その試験の中の「圧縮強度試験」です。
現場において、コンクリート打設の際に、圧縮強度試験用のコンクリート供試体を製作(JIS A 1132)します。
3本一組で、150m3に1回試験体を採取し、20±2℃の水中養生をおこない、 1回の試験結果が、呼び強度の値の85%以上でかつ、3回の試験結果の平均値が呼び強度の値以上であれば合格となります。
試験方法は、専用の機械に試験体を挟み込み、上から圧力をかけ破壊するまでの強度を測定します。
通常、4週強度で判断します。
一番大切なことは、実際に打たれたコンクリートの強度が出ているかどうか、です。
この試験は、どの建物でも、行なう、必須の監理項目です。
それでは手順です。
コンクリート工事の日、コンクリート生コン車が、到着すると、最初に、コンクリートを検査用に採取し、受入れ検査をします。
その際、コンクリート強度の試験用に1ロッド6体(1週3本、4週3本)の試験体を作ります。
下記写真は、生コン車からコンクリートを採取している状況と、供試体です↓
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供試体に関しては下記の基準が定められています。
A. 供試体の寸法
供試体は、直径の2倍の高さをもつ円柱形とします。
その直径は、粗骨材の最大寸法の3倍以上、かつ、10cm以上とします。
B. 供試体を作成する器具
a)型枠は、非吸水性でセメントに侵されない材料で造られたものとします。
b)型枠は、供試体を作るときに漏水のないものとします。
c)型枠は、所定の供試体の精度が得られるものとします。
d)型枠の内面には、コンクリートを打ち込む前に鉱物性の油又は非反応性のはく離材を薄く塗るものとします。
e)突き棒を用いて締め固める場合、突き棒は、先端を半球状とした直径16mm,長さ500~600mmの丸鋼とします。
f)内部振動機によって締め固める場合、振動機は、JIS A 8610に規定するものとします。
振動機の棒径は、供試体の最小寸法の1/4以下とします。
試験体を作成する際の、コンクリートの打込み方法です。
コンクリートは、2層以上のほぼ等しい層に分けて詰めます。
各層の厚さは160mmを超えてはなりません。
A. 突き棒を用いる場合
各層は少なくとも10cm2に1回の割合で突くものとし、すぐ下の層まで突き棒が届くようにします。
この割合で突いて材料の分離を生じるおそれのあるときは、分離を生じない程度に突き数を減らします。
B. 内部振動機を用いる場合
内部振動機はコンクリート中に鉛直に挿入します。
最下層を締め固める場合は、型枠の底面から約2cm上方までの深さまで突き入れます。
最下層以外を締め固める場合は、すぐ下の層に約2cm程度差し込むようにします。
C. 振動台式振動機を用いる場合
型枠は振動台に取り付けるか、強固に押し当てます。
振動締固めは、大きな気泡が出なくなり、大きな骨材の表面をモルタル層が薄く覆うまで続けます。
振動のかけすぎは避けなければなりません。
このようにして製作された供試体の形状寸法の許容差は、次によります。
a)供試体の精度は、直径で0.5%以内、高さで5%以内とします。
b)供試体の載荷面の平面度は、直径の0.05%以内とします。
c)載荷面と母線との間の角度は、90±0.5度とします。
型枠の取外し及び養生は、次のとおりとします。
a)コンクリートを詰め終わった後、その硬化を待って型枠を取り外します。
型枠の取外時期は、詰め終わってから16時間以上3日間以内とします。
この間、衝撃,振動及び水分の蒸発を防がなければなりません。
b)供試体の養生温度は、20±2度とします。
供試体は、型枠を取り外した後、強度試験を行うまで湿潤状態で養生を行わなければなりません。
供試体を湿潤状態に保つには、水中又は湿潤な雰囲気中(相対湿度95%以上)に置くとよいです。
下記写真は、現場にて水中養生を行っている状況です↓
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実際にコンクリートを圧縮する装置は、次の基準があります。
A. 圧縮試験機
圧縮試験機は、JIS B7733の6に規定する1等級以上のものとします。
また、試験時の最大荷重がひょう量の1/5からひょう量までの範囲で使用します。
同一試験機でひょう量をかえることができる場合は、それぞれのひょう量を別個のひょう量とみなします。
B. 上下の加圧板
上下の加圧板の大きさは、供試体の直径以上とし、厚さは25mm以上とします。
加圧板の圧縮面は、磨き仕上げとし、その平面度(2)は100mm当たり0.02mm以内で、かつ、そのショア硬さは、70HS以上とします。
C. 球面座
上加圧板は、球面座をもつものとする。
球面座は、加圧板表面上にその中心をもち、かつ、加圧板の回転角が3度以上えられるものとします。
最後に試験方法です。
a) 供試体の上下端面及び上下の加圧板の圧縮面を清掃します。
b) 供試体を、供試体直径の1%以内の誤差で、その中心軸が加圧板の中心と一致するように置きます。
c) 試験機の加圧板と供試体の端面とは、直接密着させ、その間にクッション材は入れません。
ただし、アンボンドキャッピングによる場合を除きます。
d) 供試体に衝撃を与えないように一様な速度で荷重を加えてゆきます。
荷重を加える速度は、圧縮応力度の増加が毎秒0.6±0.4N/mm2になるようにします。
e) 供試体が急激な変形を始めた後は、荷重を加える速度の調整を中止して、荷重を加え続けます。
f) 供試体が破壊するまでに試験機が示す最大荷重を有効数字3けたまで読みます。
下の写真は、実際に試験器にて、コンクリート供試体をつぶしている状況写真です。
(クリック拡大)

報告は、次の事項について行ないます。
a) 試験年月日
b) 供試体番号
c) 材齢
d) 養生方法及び養生温度
e) 供試体の直径(mm)
f) 最大荷重(N)
g) 圧縮強度(N/mm2)
h) 欠陥の有無及びその内容
i) 供試体の破壊状況
j) 見掛け密度(kg/m3)
コンクリートの圧縮試験は、建築工事現場において、基本中の基本と言えるでしょう。
このあたりは、現場管理をする上でも、一番最初に理解しなければならないと考えます。
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鉄筋の圧接試験は、過去にも2回、記事にしています。
「鉄筋圧接引張試験」と、「鉄筋圧接部超音波探傷試験」です。
今回は、「外観検査」に関して記載いたします。
外観検査はガス圧接施工の良否を判定する検査であり、圧接に関する専門的な知識をもつ技術者によって行われることで、構造物の高い信頼性を得ることができます。
基本的には、目視による外観の観察や簡単な治具による測定を行ない、良否の判別を決定するものです。
施工の良否は、外観に最も端的に表れるため、その意味でも最も基本的な検査です。
それでは、手動・自動ガス圧接法の外観検査対象項目です。
(a)圧接部のふくらみの直径および長さ
圧接部のふくらみの直径は、鉄筋径の1.4倍以上(通常は1.4~1.6倍、SD490の場合は1.5倍以上)です。
ふくらみの形状は必ずしも円形ではないので、普通直交する2方向の寸法の平均値で判別します。
ふくらみの直径が確保できても、ふくらみの長さが小さく、ふくらみが極端な、つぼ形をしたり、焼き割れ・垂れ下がりがあるのは好ましくありません。
圧接部のふくらみの長さは鉄筋径の1.1倍以上(SD490の場合は1.2倍以上)でなければならないと規定されています。
(b)圧接面のずれ
圧接面がふくらみ中央からずれた位置に存在する場合です。
これは加熱位置が両鉄筋の突き合わせ位置からずれていることを示してます。
この圧接面のふくらみ中央(頂部)からのずれは、鉄筋径の1/4以下でなければならないと規定されています。
(c)圧接部における鉄筋中心軸の偏心量
鉄筋中心軸の偏心は、応力伝達上好ましくないので、著しい偏心は不合格と判断します。
許容される偏心量は、鉄筋径(形の異なる場合は細い方の径)の1/5までです。
(d)圧接部の折れ曲り
圧接部の折れ曲りは、応力伝達上、また配筋の納まり上からも好ましくありません。
3.5°以上の折れ曲りがあった場合は、再加熱・加圧によって補正しても良いことになっています。
(e)その他有害と認められる欠陥
その他有害と認められる欠陥とは、焼き割れ、へこみ、垂れ下がりなどです。
下写真は、実際に某現場にて、自主検査で外観検査を行っている状況です。
専用ノギスを使用し、圧接部分の寸法を測っています。
また、目視により、外観の状態を確認しています↓
(クリック拡大)

最後に、圧接管理技士および圧接技量資格者について少し記述します。
圧接管理技士とは、ガス圧接工事管理責任者として本工事施工計画書の作成にあたるとともに、圧接作業の工程管理、品質管理、安全管理、および圧接作業の指導を行なう者を称します。
手動ガス圧接技量資格者とは、手動ガス圧接における加熱、加圧作業を実施する資格者を称します。
手動ガス圧接技量資格者の資格別による圧接作業可能な鉄筋の種類および鉄筋径は、下表の通りとします。
(クリック拡大)

また、圧接作業に従事するガス圧接技量資格者以外の補助員は、作業に必要な知識と経験を有する者を配置しなければなりません。
圧接作業班は2~3名を1班とし、その班の責任者はガス圧接技量資格者とします。
下写真は、実際の技量資格免許症です↓
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今回記載した、外観検査では、内部が十分に結合されているかどうかはわかりません。
それを調べる方法として非破壊検査と破壊検査の2通りの検査方法があり、
非破壊検査として超音波探傷法と熱間押抜法の2通りの方法があります。
破壊検査としては引張り試験があります。
それぞれの試験に関しては、最初に紹介した過去記事を振り返ってみてください。
いずれにしても、外観検査は圧接検査の基本中の基本です。
現場においても自主検査、工程内検査、ISO検査等に必ず必要な検査となります。
皆さんの家の窓は、どんな形をしていますか?
どんな材質で作られているのでしょうか?
私の住まいは、樹脂サッシュです。
樹脂サッシュといえば、各メーカーがいろいろ製品を出しています。
TOSTEM、メルツェン、不二サッシ、エクセルシャノン、三協立山アルミ、大信工業、YKKap、AGC旭硝子、などなどですね。
外部と内部の境をつなげる開口部(窓・出入り口)に取付ける、これらの製品の材質は、アルミ製、スチール製、木製、樹脂製に大きく分類されます。
そのなかで、樹脂サッシは、1955年に西ドイツで誕生した省エネタイプの新しい窓です。
特に日本は、高温多湿の地域、厳寒多雪の地域などがあり、一年の中で気象条件の差が大きい為に、高気密・高断熱の樹脂サッシは、需要を伸ばしています。
私が子供の頃は、北海道の窓は、木製の二重窓だった記憶があります。
その後、外側アルミ製+内側木製になり、現在は樹脂サッシュ+ペア硝子が住宅の主流でしょうか。
マンション等は、外側アルミ製+内側樹脂サッシュも数多く見られます。
ただ、残念なことに「防火用樹脂サッシの認定不正問題」が近年発覚し、ちょっと水を差した感があります。
今後、よい製品を経済的な価格にて作り出してゆけば、必ず大きく成長する製品であり、それだけの供給が見込める分野だと感じています。
今回は、内窓として使用する樹脂サッシュを紹介します。
さて、その特徴です。
1.材質
樹脂で作られているため、防音・断熱・結露防止にすぐれています。
吸水性が無く清掃性が高いうえ、リサイクルも可能なプラスチックの素材の特性を十分に活かしています。
2.枠の二重構造
建具の上枠は取り付け枠と調整枠との二重構造になり、調整枠がスプリング効果で上下するため戸との隙間ができません。
3.レール
一般的に、下枠は一般的なレールと、箱型のレールの2タイプがあります。
箱型の利点は剛性・耐加重の面で有利になるなどの利点があります。
※戸車は溝ではなく箱の上面を滑ります。(平車、丘レール方式)
4.製作寸法
窓枠の右H寸法と左H寸法が違う場合、違う寸法のまま製作が可能です。
※最大寸法はW930ミリ×H2015ミリ、W830ミリ×H2215ミリ程度です。(各メーカーによる)
5.施工方法
現場にて採寸し、一貫工場から完成ユニットを納品して、確実な施工となります。
それぞれの家の窓に合うようなオーダーメイドタイプですから、新築の家に限らず現在一般に使われているアルミサッシの内側に取り付けることも可能です。
どの窓にもピッタリのサイズで仕上がります。
新築はもちろん改修として、現在の状態に簡単に増設できます。
取り付けも非常にスピーディで簡単です。
それでは、某現場における内窓樹脂サッシュの施工手順です。
最初に、材料搬入です↓
(クリック拡大)


続いて、施工状況です。
枠を取付けて、建具を吊り込みます↓
(クリック拡大)



これで完成です。
今後、樹脂サッシの断熱性能の向上とともに、高気密・高断熱、しかも結露の発生を抑える理想の窓として成長してゆくことでしょう。
そのような進化を願っています。
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