建築工事においては、現場ではなく、工場にて製作するものがあります。
代表的なものでは、鉄骨、サッシュ、金物、設備機器等が挙げられます。
これらは、製作時に工場で検査を行います。
そのひとつの、鋼製建具の工場における製品検査に関して記述いたします。
一般的に呼ばれている「サッシュ製品検査」は、施工業者、工事監理者(設計事務所等)が立会で、製品の製造過程および製作状況を確認します。
工場製品検査項目として、一般的に、
寸法、雨仕舞、外観、色調、金具の取付状態、膜厚などを確認します。
最初に工場にて、一通りの説明を受けてから、視察します。
基本的に、現場納入予定のサッシュが予定通り、規定通り作られているかどうかを検査します。
現在の工場では、かなりオートメーション化が進んでいます。
寸法等は、数カ所対角線を、WH寸それぞれ計測します。
また、膜厚は、専用機器にて測定します。
下の写真は、某現場における製品検査状況です↓
左2枚が、スチールドアの検査で、右端が、アルミサッシュの寸法検査状況です。
(クリック拡大)

型材を切断したあとに、複雑な加工が行われます。
下記写真は、建具を加工する機械のひとつです↓
(クリック拡大)

それぞれの製品における検査項目を確認し、完了となります。
ともすれば、儀礼化してしまいがちな検査ですが、まえもって確認事項をまとめておき、疑問事項は積極的に確認し合うことが大切だと考えています。
今年最後の記事になりましたが、来年も又よろしくお願い致します。
皆様、良いお年をお迎えください。。
共通費の、3度目の記事です。
前回は、現場管理費について記載致しました。
今回は、一般管理費について、記述します。
共通費は、「共通仮設費」「現場管理費」及び「一般管理費等」に区分されることは、以前書きました。
その最後の「一般管理費」ですが、民間工事の場合ですと、この部分は、非常に金額の差が出る部分でもあります。
公共工事においては、一般管理費等の算定として、
「一般管理費等は、その内容(以前の記事参照)と付加利益について、工事原価に対する比率」により算定します。
ここで言う工事原価とは、純工事費+現場管理費です。(前回記事参照)
それでは一般管理費率です。
今までとちょっと分類の仕方が違っており、建築、設備・昇降設備、電気の3つに分かれています。
下表参照↓
(クリック拡大)
それでは、前回に倣って計算してみましょう。
建築工事で、工事原価を、120,000,000円と仮定します。
そのときの一般管理費は、上の表により、
率(Gp)=15.065-1.028× log (120000)
=9.84%
よって、
120,000,000*0.0984=11,808,000
となります。
工事価格は、工事原価+一般管理費ですから、
120,000,000+11,808,000=131,808,000円となり、
これに消費税5%を足した金額が、「工事費」となるわけです。
もう一つの決まり事として、前払金支出割合が35%以下において一般管理費等を算定する場合は、下表の前払支出割合区分ごとに定める補正係数を一般管理費等率に乗じるものとします。
(クリック拡大)

これでひととおり、共通費とその率に関しては、記載しましたが、他にもいろいろ決まり事があり、また都道府県によっても独自の積算要領があるので、近々書いてみたいと考えています。
公共建築改修工事の積算マニュアル
国土交通省ユニットプライス型積算基準「試行用」(平成21年度版)
前回、前々回に引き続き、公共工事における共通費の記事を掲載します。
共通費は、「共通仮設費」「現場管理費」及び「一般管理費等」に区分されることは、以前の記事で書きましたが、今回は「現場管理費」の率に関して記述致します。
現場管理費の内容は、前々回の記事を参照してください。
それでは、現場管理費率です。
現場管理費の算定
(1) 現場管理費は、各内容について、費用を積み上げにより算定するか、過去の実績等に基づく純工事費に対する比率(以下「現場管理費率」)により算定します。
(2) 現場管理費率は、下表によるものとします。(新営建築及び改修建築)
他に、新営電気、改修電気、新営機械設備、改修機械設備、昇降機設備の率がそれぞれ決められています。
なお、現場管理費率に含まれない特記事項については、別途積み上げにより算定して加算します。
この辺の考え方は、共通仮設費を算定する時と同じです。
それでは、さっそく計算してみますが、その前に工事費構成について説明します。
これは、本来一番最初に記述するべきでした。
最初に下記のフローチャートを見てください↓
(クリック拡大)

つまり、共通仮設費の率は、直接工事費から計算しましたが、現場管理費の率は、
直接工事費+共通仮設費=「純工事費」に対して計算します。
前回の記事を参照します。
新営建築工事で、
直工費がちょうど1億、共通仮設の積上分が500万とします。
その時の共通仮設費は、
率(Kr)=4.83×(100000)^-0.0168=3.98%
100,000,000*0.0398+5,000,000=8,980.000
となりました。(共通費(積算基準)後編)参照
よって、純工事費は、1億+898万=108,980,000となります。
この金額に対して、現場管理費を計算するのです。
積み上げ分は無しとします。
率(Jo)=19.2×(108,980)^-0.0640=9.14%
よって、108,980,000*0.0914=9,960,772
こうなるわけです。
工事費構成の上の表に倣い、ここまでを工事原価といい、その金額は、
108,980,000+9,961,000=118,941,000となります。(百円単位は四捨五入します)
ようやく、工事原価までたどり着きました。
これに一般管理費を足すと工事価格となり、消費税を足し、完成(工事費)となります。
一般管理費は、次回と致します。
最後に、北海道の共通費積算基準より、現場管理費率(新営建築)を紹介します。
微妙に計算式が違いますよね。
あらためて、北海道の共通費率に関しては、近々書きたいと考えています。
国との違いは、なかなかおもしろいものがあります。
なお、国土交通省官房官庁営繕部は、各庁が発注する建築工事の予定価格のうち、共通費の算定方法を定めている「公共建築工事共通費積算基準」を2010年度に改定するようです。
2010年度国交省営繕部
現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件
国土交通省土木工事積算基準による諸経費率早見表改訂11版
共通費(積算基準)後編です。
前回は、共通費のひとつである現場管理費の内容迄、紹介しました。
今回は、一般管理費から記述いたします。
一般管理費の項目内容としては、下記が挙げられます。
1.役 員 報 酬
取締役及び監査役に要する報酬
2.従業員給料手当
本店及び支店の従業員に対する給与、諸手当及び賞与 (賞与引当金繰入額を含む)
3.退 職 金
本店及び支店の役員及び従業員に対する退職金 (退職給与引当金繰入額及び退職年 金掛金を含む)
4.法定福利費
本店及び支店の従業員に関する労災保険料、雇用保険料、健康保険料及び厚生年金 保険料の事業主負担額
5.福利厚生費
本店及び支店の従業員に対する慰安、娯楽、貸与被服、医療、慶弔見舞等の福利厚 生等に要する費用
6.維持修繕費
建物、機械、装置等の修繕維持費、倉庫物品の管理費等
7.事務用品費
事務用消耗品費、固定資産に計上しない事務用備品、新聞参考図書等の購入費
8.通信交通費
通信費、旅費及び交通費
9.動力用水光熱費
電力、水道、ガス等の費用
10.調査研究費
技術研究、開発等の費用
11.広告宣伝費
広告、公告又は宣伝に要する費用
12.交 際 費
得意先、来客等の接待、慶弔見舞等に要する費用
13.寄 付 金
社会福祉団体等に対する寄付
14.地 代 家 賃
事務所、寮、社宅等の借地借家料
15.減価償却費
建物、車両、機械装置、事務用備品等の減価償却額
16.試験研究償却費
新製品又は新技術の研究のための特別に支出した費用の償却額
17.開発償却費
新技術又は新経営組織の採用、資源の開発並びに市場の開拓のため特別に支出した 費用の償却額
18.租 税 公 課
不動産取得税、固定資産税等の租税及び道路占有料その他の公課
19.保 険 料
火災保険その他の損害保険料
20.契約保証費
契約の保証に必要な費用
21.雑 費
社内打合せの費用、諸団体会費等の上記のいずれの項目にも属さない費用
以上になります。
さて、ここからが今回の本題である「率」の話です。
公共工事の場合、予定価格を算出するわけですが、その根拠となるのが公共建築工事積算基準をはじめとする積算基準類です。
これは、国の機関が共通して使用する統一基準であると共に、品質確保の上でも重要な基準として位置付けられるものです。
この基準を参考に、各都道府県、市町村はそれぞれ独自の基準を作成しています。
それでは最初に、共通仮設費の算定です。
(1) 共通仮設費は、費用を積み上げにより算定するか、過去の実績等に基づく直接工事費に対する比率(以下「共通仮設費率」という)により算定します。
(2)当該共通仮設費率に含まれる内容は下表とします↓
(クリック拡大)
(3) 共通仮設費率は、下表によるものとします。
なお、共通仮設費率に含まれない内容については、必要に応じ別途積み上げにより算定して加算します。
一般的に、設計図書などに共通仮設積み上げ分の指示が記述してあります。
これがどういうことかというと、(2)の表に出ている項目は、各社により考え方で費用に差が出てきやすい部分です。
よって、予定価格を決定する際に、率を用いるのです。
例えば、(2)の表に載っていない「仮囲い」という項目が共通仮設費の工事施設費には含まれています(これは前回の記事に載っています)。
「仮囲い」は、材料、材質、施工区間、損料期間、運搬費などを図面上で指定することが出来、指定することにより、適正な価格をはじき出すことが可能です。
これを「共通仮設の積上分」と呼び、以外の項目は率によって計算するのです。
ちょっと、わかりにくいですね。
下表クリック拡大
それではちょっと計算してみます。
新営建築工事で、
直工費がちょうど1億、共通仮設の積上分が500万とします。
その時の共通仮設費は、
率(Kr)=4.83×(100000)^-0.0168=3.98%
100,000,000*0.0398+5,000,000=8,980.000
となるわけです。
(私は、このような計算はすべてGoogleの検索窓にて計算しています。
※入力してreturnで答えがすぐ出て、とても便利です)
これ以外にも、電気設備、機械設備、昇降機設備工事の率がおのおの決められています。
共通費に関して、2週にわたり前編・後編と掲載しましたが、とても書ききれなくなりました。
現場管理費、一般管理費の率は、追って近々記事に致します。
また、率の補正、その他工事、単独・分割発注などなど、独特の決まり事がたくさんありますので、すべて後日紹介します。
公共建築工事標準単価積算基準は、国土交通省のホームページからも閲覧することが出来ます↓
国土交通省 >> 官庁営繕関係統一基準 >> 公共建築工事標準単価積算基準
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