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防水工事

アスファルト防水-その2

投稿日:2008年11月30日 更新日:

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いままでの記事において、建物を漏水から守るべき防水工法として、アスファルト防水、無機質浸透性防水、ウレタン防水、シート防水を紹介してきました。

今回は基本である「アスファルト防水」を一歩踏み込んで記載します。
過去記事「アスファルト防水」も合わせて目を通してみて下さい。

基本的にアスファルト防水とは、アスファルトルーフィングを、260〜 280℃で溶融させたアスファルトで、コンクリート下地等に貼り付けていき、同じ工程を繰り返しながら2枚から3枚以上、複数貼り重ねて防水層を作り上げる工法です。

ルーフィングの材質は、合成繊維不織布や有機繊維原紙、ガラス繊維などの基材にアスファルトを含浸塗覆させて、作られています。

この防水工法は、100年以上の歴史を誇り、現在でも日本建築学会や官公庁の防水工事共通仕様書の標準仕様として、防水業界の主流工法となっています。
それでは、工法です。

大きく分けると、密着工法と、絶縁工法があります。

密着仕様とは、下地に防水層を全面密着させる仕様であり、アスファルト防水では押えコンクリート仕上げの「押え防水」や、室内防水(厨房・浴室など)などに採用されます。

絶縁仕様は、下地に対して防水層を部分接着させる仕様で、ルーフィングを施工する前に「穴あきルーフィング」を敷き込み絶縁機能を設けます。
これは、下地の挙動からアスファルト防水層の破断を防ぐ目的で開発され、露出防水では下地からの湿気による防水層のフクレを防ぐ目的もあり、脱気システムと併用されます。

次に使用材料です。

(a) アスファルトプライマー
これは、どのような仕様の防水層においても、一番最初にコンクリート下地に塗布する材料です。
アスファルトを主成分としたもので、アスファルトの接着に適するものとし、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とします。

下記写真は、某現場にて使用したプライマー材料です↓(クリック拡大)

(b) アスファルト
溶融釜にて溶かして使用します。
JIS K 2207(石油アスファルト)による防水工事用アスファルトとします。

下記写真は、アスファルト材料です↓(クリック拡大)

(c) アスファルトルーフィング類

下記のような種類があります。

(1) アスファルトルーフィング-JIS A 6005(アスファルトルーフィングフェルト)

(2) 砂付ストレッチルーフィング-JIS A 6022(ストレッチアスファルトルーフィングフェルト)

(3) 網状アスファルトルーフィング-JIS A 6012(網状アスファルトルーフィング)合成繊維ルーフィング

(4) 砂付あなあきルーフィング-JIS A 6023(あなあきアスファルトルーフィングフェルト)

(5) ストレッチルーフィング-JIS A 6022ストレッチルーフィング1000

(d)その他の使用材料

(1)防水層端部の止水に用いるシール材
ゴムアスファルト系とし、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とします。

(2) 絶縁用テープ
アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とします。

(3) 押え金物
材質及び形状寸法は、特記によります。
特記がなければ、アルミニウム製 L-30×15×2.0(mm)程度とします。

(4) 成形キャント材
入隅に使用し、アスファルトルーフィング類製造所の指定する製品とします。

実際のコーナーキャント材料です↓(クリック拡大)

(5)他に専用の断熱材、伸縮目自在等を使用することがあります。

それでは、施工手順です。

(a) 防水層の下地

(1) 平場のコンクリート下地は、基本的に、直均し仕上げとします。

(2) 立上りは,コンクリート打放し仕上げとします。

(3) 入隅は,半径50mm程度の丸面又は45度に仕上げます。

出隅は、45度に仕上げます。
入隅に成形キャント材を使用することも出来ます。
コンクリートの乾燥状態の確認が必要です。

(b) アスファルトプライマー塗り
コンクリート下地等の場合は,次によります。

(1) 下地が十分乾燥したのちに清掃を行い、塗布します。

(2) 塗付けは、ルーフィング等の張りじまい部まで、均一に行い、乾燥させます。

(3) 塗付けは、下地以外の箇所を汚染しないように行ないます。

塗布状況写真です↓(クリック拡大)

(c) アスファルトの溶融

アスファルトの溶融がまは、次によります。

(1) 設置位置は、できるだけ施工箇所の近くとします。

(2) コンクリートスラブの上に設置する場合は、熱による悪影響のない構造形態の溶融がまとします。

(3) 完成した防水層の上に設置してはなりません。

(4) アスファルトは,局部加熱が生じないよう小塊にして溶融します。

(5) アスファルトの溶融温度の上限は、アスファルト製造所の指定する温度とし、同一アスファルトの溶融を3時間以上続けない。
また、溶融中に異状な色合を生じたものは、使用しない。

(6) 溶融したアスファルトは、施工に適した温度を保つように管理する必要があります。

(7) 屋根保護防水断熱工法の断熱材等の張付け用アスファルトの温度は、断熱材に支障のないものとします。

溶融釜の写真です↓

この後、いよいよアスファルトルーフィング類の張付けに入ります。
以降、後日、記事に致します。




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