建築工事現場では、必ず施工図を描きます。
施工図とは、設計図書(図面及び仕様書)に基づき、実際に施工する際に必要な図面のことです。
この施工図は、材質・形状・寸法を表示した詳細な図面となります。
作成するには、使用する材料の性質、施工方法、法規等豊富な知識と経験が、必要です。
設計図書が、「こう造ってもらいたい」に対して、「こう造ります」を表現した図面が施工図です。
さっそく、わたしが実際に使用した施工図を紹介します↓
(クリック拡大)かなり大きめの表示となります。
- 掘削図・基礎伏図(1~2/15)
掘削図と、基礎伏図の、第一回チェック完了時の打合せ用図面です。
- 鉄骨図・ALC詳細図(3~5/15)
鉄骨製作図の胴縁図と、鉄骨階段製作図です。
チェック完了後の図面です。- ドレン図・デッキ図(6~7/15)
鉄骨造のドレン周りの納まり詳細図と、屋根デッキ割付図です。
- 建具図(8~9/15)
外部アルミ製窓サッシュの施工図と、内部木製建具の施工図です。
- 平面詳細図・天井伏図(10~11/15)
仕上げ関係の平面詳細図チェック図と、天井割付図に、設備・電気の器具を書き入れた施工図です。
- 金物・住設・ELV図(12~15/15)
それぞれ、製作金物扉施工図・ユニットバス施工図・洗面化粧台施工図・エレベーター施工図です。
施工図は各工種毎に作成され、工事はこの図面に基づいて行われます。
設計図書から、それぞれの工事に必要な情報を読み取り、図面化します。
その種類としては、
仮設計画図
足場組立図
敷地測量図
杭伏図
掘削図
基礎伏図
各階躯体図(コンクリート寸法図)
鉄骨図
鉄筋加工図
型枠パネル割付図
平面詳細図・展開図・各部詳細図
床割付図
天井伏図・天井割付図
インサート割付図
石・タイル割付図
金物施工図・パネル割付図
サッシュ施工図
シャッター・ブース施工図
木製建具図
木枠・窓枠図
キッチン・ユニットバス図
家具詳細図
サイン・看板図
外構図
エレベーター図
電気関係図
設備関係図
などなど。
他にもいろいろありますが、要は施工をする際に使用する図面ということです。
以前は、ドラフターとT定規を使用しての「手書き」でした。
現在は、ほとんどが、パソコンでキャドを使用して描きます。
また、最近では、中国などに施工図を外注することもあるようです。
建築の施工図を描いているキャドの種類としては、下記が挙げられます。
1.JW
2.AUTO CAD
3.ARCDRAW
4.VectorWorks
3Dソフトなどもあり、非常に便利に活用できるようです。
施工図を描くには、キャドの技術も必要ですが、それ以上に必要なのは建築に関する知識です。
つまり、
・設計図に描かれている内容を読みとる能力
・その事柄を、各工種・職種の関係者全員に、施工図を通して、表現する能力
ということです。
建築施工図というのは、設計図をベースにして、なおかつ建築現場で使えるような図面というのが基本です。
設計のことも、現場のことも、当然知っておく必要があり、
知らないと描けないのです。
私がこの仕事に就いた時分、シャッターの図面がどうしても理解できなく、苦労したことを未だに覚えています。
工事現場で、帳場という立場で仕事をする以上、施工図を理解することは、不可欠です。
現場で、見て、聞いて、経験して、いろいろなことがわかるようになってくると思います。
結果として、施工図という媒体を通して、立派な建物を構築することが、使命ではないでしょうか。
建築施工図の基本―描き方・読み方の手引き
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久しぶりの帳場の一日シリーズです。
今年の2月24日(定例会議)以来です。
今回は、現場主任であるC主任と、B副所長が、施工図に関して、やり取りをおこなう場面を想定してみました。
C主任
「副所長、サッシュの施工図、チェック完了しましたので、確認していただけますか?」
B副所長
「わかった。
そこに置いといてくれ。
ところで、いつまでだ?」
C主任
「はい。
来月の初めには、製作にかかりたいので、2週間後の定例には、承認図を提出したいと考えています。
よって、今週中に目を通していただきたいのですが」
B副所長
「シャッターの図面も入っているのか?」
C主任
「はい。
シャッターは特に製作期間が厳守されていますので、確認願います」
B副所長
「わかった」
…….2,3日後……..
B副所長
「主任、サッシュ施工図確認したので、ちょっと打ち合わせしようか」
C主任
「はい。
お願いします」
B副所長
「水産作業室部分の、窓のW寸法を30mm狭くしているのは、厨房機器の納まりから来ている数字なのか?」
C主任
「はい。
その通りです」
B副所長
「当然、法規関係はクリアしているんだな」
C主任
「はい」
B副所長
「定例の議題に乗せ、再確認するように」
C主任
「はい」
B副所長
「それと、次回定例に、サッシュの型材・サンプルを提出するように。
今回、スィングドアのメーカー指定は、無かったんだな」
C主任
「はい。
サンプルは昨日現場に届いているので、来週の定例に提出します。
ドアのメーカー指定は、一応ありません。
ただし、出来れば(価格的に折り合いがつけば)、○○町にある店舗を参考に△△商店のものを使用してくださいと、見積もり段階の質疑にて、××設計からの返答がありました。
今回は、△△商店で、何の問題もないということで、施工図を書いています」
B副所長
「わかった。
全体的に、寸法の間違い等は、付箋をしてあるので確認してみてくれ。
また、各テナントを仕切るパーティションの、位置的寸法は、テナント各担当者にも、最終確認してもらうように」
C主任
「はい」
B副所長
「シャッターボックスの袖パネルと、C通りB3小梁のクリアが5mmしかないが、施工精度的に問題があるようなら、最初から、D通り側にシャッター全体をあと5mmずらしたほうが良いのではないのか?」
C主任
「はい。
検討します」
B副所長
「マスターキーも含めた、キープランの根本的な方向性も、次回の定例にて確認するように。
また、X9通り側の、窓AW4のガラスが設計図書では透明なのだが、隣地にある住宅からの距離が短いので、カスミのほうがベターだと思うのだが、このことも次回の定例の議題にするように。
以上」
C主任
「わかりました。
それでは、検討も含めて施工図の訂正を行い、次の段階に進みます」
このように、施工図を確認する作業は、帳場の大切な仕事のひとつですね。
最近は、施工図を描くのは、完全にCADの時代になりましたね。
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