エレベーター工事、最終回です。
前回は、メインロープ掛け(作業手順14)迄でした。
今回は、手順15から説明します。
塔内足場解体(作業手順15)
この時点でようやく足場解体です。
某現場における解体完了後の、昇降路状況です↓
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次の手順として、カゴを組み立てます。
カゴ外枠組み立て(作業手順16)
カゴの骨組みを作ります↓
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その後、枠にパネルを組み込んでゆきます。
カゴパネル組み立て(作業手順17)
骨組みにパネルを嵌めていきます。
下図参照↓
(クリック拡大)

そして、某現場における組立完了写真です↓
かごの上に乗っているのが「カゴドアーオペレーター」です。
(クリック拡大)

ここ迄で、工事そのものは完了です。
次工程として、試運転・調整・試験・社内検査を行います。
これは、低速運転作業による、安全スイッチ試験・各階乗場係合装置調整・リミットスイッチ調整等々を経て、
高速運転作業による、負荷試験・管制運転等動作確認等を行います。
その後、竣工検査を受けます。
これで、完成です。
ずいぶん早足で、書いてきましたが、4回にも分かれてしまいました。
エレベーター工事に関しては、これからも、紹介してゆきます。
最後になりましたが、とても大切なこと・・・それは、完了後の定期検査です。
毎年、エレベーターの所有者又は管理者は、建築基準法第12条2項に基づいて定期検査を行い、その結果を特定行政庁に報告の義務があります。
もちろん検査は、建築士又は国土交通大臣の認定する昇降機検査資格者が行わなければなりません。
検査資格者は、昇降機が設計図書又は仕様書(確認申請書又は計画通知書)と相違する点がないこと、
法規に適合しない箇所がないこと及び
各種安全装置が安全な状態で確実に作動することを確認する義務があります。
きちんとした定期検査を受けることが、悲惨な事故を多少なりとも防ぐ手段であることは間違いないと考えます。
初めてのジャンルです。
エレベーターです。
エレベーター(Elevator)とは人や荷物を載せた箱を垂直(または斜め・水平)に移動させる昇降機です。
日本では、人が乗れない荷物専用のものはリフトと呼ぶことが多いようです。
このカテゴリーは今まで無かったので、
「23.ユニット&他工事」としました。
エレベーターは、どのように構築されるのか?
そのあたりを、分かりやすく記事にします。
一言でいえば、昇降路と呼ばれるエレベーターが動く空間部分を構築し、そこにエレベーターの箱を入れ、上下に動かすわけです。
昇降路(エレベーターシャフト)の空洞部は、通常防火区画とし、耐火構造の壁と防火戸で区画します。
エレベーターはそれぞれ、用途種別が定められており、通常はマンションや公団住宅、オフィスビル、商業施設などで用いる「乗用」が一般的ですが、「乗用」以外にも以下の種別があります。
A.寝台用
主として病院で用いられ、ストレッチャーを横にしたまま乗せられるよう奥行きを広く取っており、また操作盤が側壁にあります。
B.人荷用
その名のとおり乗用・荷物用の両用で、非常用エレベーターなどに使われます。
C.荷物用
荷物の搬入用で、乗務員(運転士)・荷扱い者以外は乗ることが出来ず、運転方法も異なります。
乗用車1台分の荷重を受けられるものもあります(自動車用)。
大型の機種では上開きドアを採用しているものもあります。
小型の機種では乗務員(運転士)・荷扱い者を含め人が乗れないものもあります。
D.自動車用
地下やビル屋上の駐車場に自動車を上げ下げします。
人だけが乗ることは禁じられています。
E.緊急搬出兼遺体運搬用
マンションなどの集合住宅で住人が大怪我や死亡した場合は、怪我人や遺体を寝かせて運ぶ必要があります。
そのためエレベーターのかご(籠)内にトランクと呼ばれる非常用の運搬設備が備わっている機種があります。
トランクの使用によって身体を寝かせた状態で運ぶことが可能になります。
通常トランクはかご内の背面に存在します。
それでは、某改修現場(S造4階建て)において、エレベーターを設置した時の、手順を紹介します。
工程は、乗り込み時から約3週間で組立完了、試運転調整・本受電調整、その後2〜3日程度で、オーバーホール・各所調整・試験を経て、工作物検査を受けます。
これから作業に入るわけですが、下記作業手順に従い、施工してゆきます。
この手順書は、私が実際に施工管理をするために使用していた要領書の一部です。
「エレベーター設備工事(規格型/マシンルームレス)足場工法 据付け作業要領書」
ちょっと落書きをしてありますが、iPhoneにてScanし、PDFにて取り込んでみました↓
(クリック拡大)

この作業要領書に基づき、次回から写真も交え、説明してゆきます。
今回は、某建築工事現場にて行われた消防竣工検査のなかの、水圧解錠の検査を紹介します。
カテゴリーは、「000.建築関連法」の「02.消防法」としました。
このカテゴリーとしては、初めての記事です。
そもそも、消防法(しょうぼうほう、昭和23年7月24日法律第186号)とは、
「火災を予防し、警戒し及び鎮圧し、国民の生命、身体及び財産を火災から保護するとともに、火災又は地震等の災害に因る被害を軽減し、もつて安寧秩序を保持し、社会公共の福祉の増進に資すること」(1条)を目的とする法律です。
その内容は、下記の章に分類されています↓
* 第1章 – 総則(第1条~第2条)
* 第2章 – 火災の予防(第3条~第9条の3)
* 第3章 – 危険物(第10条~第16条の9)
* 第3章の2 – 危険物保安技術協会(第16条の10~第16条の49)
* 第4章 – 消防の設備等(第17条~第21条)
* 第4章の2 – 消防の用に供する機械器具等の検定等(第21条の2~第21条の16の6)
* 第4章の3 – 日本消防検定協会等(第21条の17~第21条の57)
* 第5章 – 火災の警戒(第22条~第23条の2)
* 第6章 – 消火の活動(第24条~第30条)
* 第7章 – 火災の調査(第31条~第35条の4)
* 第7章の2 – 救急業務(第35条の5~第35条の9)
* 第8章 – 雑則(第35条の10~第37条)
* 第9章 – 罰則(第38条~第46条の5)
* 別表 – 第1、第2(第21条の46関係)、第3(第21条の46関係)
この消防法の下位法令として、下記があります↓
* 消防法施行令
* 消防法施行規則
* 危険物の規制に関する政令
この法律に基づくと、消防検査とは、
「消防法17条
学校・病院・その他の防火対象物で政令で定めるものの関係者は政令で定める技術上の基準に従って、政令で定める消防の用に供する設備、消防用水及び消火活動上必要な施設を設置し、及び維持しなければならない」
に基づき、建築物が適正かどうか判断し、検査するものです。
つまり通常、工事などで消防設備を新設・改修した場合に最終検査として消防が立ち会って機能検査をするものをいいます。
部分的な中間検査も実施されています。
不具合がある場合や指摘事項がある場合は、是正措置をしないと、検査済票が交付されません。
これが交付されないと建物の使用自体が違法行為となります。
これと似たものに、消防査察があります。
査察はすでに使用している建物を見て、問題がないか消防がチェックするものです。
消防査察で指摘を受けると、改善計画書とか改善回答書などの書類を作り、提出します。
原則的にはこのような書類を出して、改善すれば査察は完了です。
現在の消防法では、消防が建物の使用禁止命令を出すことができますので、これが出ると建物を使用することが、できなくなります。
消防検査の内容としては、
火災の発生時に安全に避難する事ができるか
停電の時に誘導灯が動力なしに点灯するか
火災報知器が正しく作動するかどうか
消火栓・消火器などが的確な位置に配置されているか
など多種多様にわたっており、大きな建物になると、一日がかりにもなります。
そのなかで今回は、水圧解錠装置の検査です。
この装置は、万一、火災等が発生した場合に、外部から消防放水の水圧で手動シャッター等を開放する装置です。
シャッター等を破壊することなく、素早く開放できますので、敏速な消火・救助活動が行えます。
この他にも検査を受ける設備は下記のようなものがあります。
消火設備
*消火器具 *屋内消火栓設備 *スプリンクラー設備
*泡消火設備 *粉末消火設備 *不活性ガス消火設備
*ハロゲン化物消火設備 *水噴霧消火設備 *屋外消火栓設備
*動力消防ポンプ設備 *ドレンチャー設備
警報設備
*自動火災報知設備 *ガス漏れ火災警報設備 *漏電火災警報器
*消防機関へ通報する火災報知設備
*非常警報設備[非常ベル・自動式サイレン・放送設備]
避難設備
*避難器具 *誘導灯 *誘導標識
消火活動上必要な施設等
*消防用水 *排煙設備 *連結散水設備
*連結送水管 *非常コンセント設備 *無線通信補助設備
火災発生のおそれのある設備及び少量危険物等の届出
熱風炉・炉・厨房設備・温風暖房機・ボイラー・給湯湯沸設備・乾燥設備サウナ設備・
ヒートポンプ冷暖房機・火花を生ずる設備・放電加工機燃料電池発電設備・変電設備・
発電設備・蓄電池設備・ネオン管灯設備
水圧解錠装置は、火災時に、送水口に消火ホースで水圧をあたえることにより、鍵を使用せずに錠前を解錠することができます。
それでは、消防の水圧解錠検査です。
某倉庫新築現場にて、外部に設置した鋼製両引戸に、水圧解錠を取付けました↓
(クリック拡大)
左側の写真が、外部から見た装置です。
消のマークは、シール張付けです。
その下の装置に、水をかけます。
そうすると、右側写真(内部)の赤丸部分の棒状シリンダーが下がり、鍵を解錠します。
仕組み自体はとても単純です。
なお、放水する水圧の規定等が定められております。

放水状況です↓
(クリック拡大)

設置届けの用紙の見本です↓
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わたしの30年前の卒業研究のテーマは、「アメリカにおけるシステム防災の仕組み」というものでした。
その当時の担当教授が、日本における火災防止設備は、「花魁のかんざし」だ。
このような表現をよく使っていました。
つまり、たくさんあって豪華に見えるが、役には立たない。
火災予防にたいして一番有効な設備は、「スプリンクラー設備」であって,これさえ全ての建物に完全に設置していれば(もちろんメンテも含めて)他は何一つ必要としない。
簡潔に基本的なことを話せばこのような内容でした。
30年後の今も、わたしの頭の中に残っています。
(昨晩の夕食の献立を忘れるほどの、とりあたまのなかに。。。)
確かに、前述した、消火設備・警報設備・避難設備だけをとっても非常に多くの設備規定があります。
しかし、スプリンクラー設備の一番のマイナス要素は、費用です。
イニシャルコストもかかりますが,ランニングコストもかかります。
(用語の意味は以前の記事を参照)
また、絶対に誤作動を起こしてはいけません。
全てがそれこそ水の泡です。
いろいろな諸条件のなかで、単純に導入するのは、現在の消防法では困難な部分も多いのではないでしょうか。
もちろん一定の用途・規模の建物には必ず設置しなければならない規定には、なっているのですが。
とにかく、火災は起こってしまってからでは手遅れです。
その被害は全てのものを消失してしまいます。
建物を造る側にも、使用する側にも、同じように、常に火災に対して関心を持ち、注意することが必要ではないでしょうか。
(消防法は奥が深く、後日また紹介したいと考えております)
特殊消化剤強化液の威力で抜群の消化力てんぷら鍋火災の消火に最適わが家の消防士 シュッパー
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