先日の杭工事の見積書の続きです。
表の中の第1段階の小計までは、以前説明したように、一般的に、杭工事を取りまとめている商社から出てくる見積もり部分です。
本来は、もっと細部にわたり項目があります。
たとえば、発電機損料、材料積込/荷卸費、機械組立解体費、機械損料、人件費、雑資材費、などなど。
ここは、杭の種類が多種多様にわたり、原価をつかむのが難しい部分でもあります。
また、設計図書において、メーカー指定、工法指定の場合もあります。
表の下の部分は、杭工事に付随してかかる工事の費用をあらわしています。
まず、杭芯出しとは、杭の打つ位置を鉄筋棒などを使い、しるしを付ける作業のことです。
杭を打つ目印のことです。
杭間ざらいとは、掘削の際に、杭の周りの土をきれいにさらう作業のことです。
つまり、杭工事は掘削工事より先行する作業であるため、杭を傷めないよう掘らなければならず、通常の掘削作業より手間がかかります。
また、杭の周りは、どうしても手作業になります。
そこで、杭間ざらい1本あたりいくらかかりますという費用を出すわけです。
次の、残土処分とは土工事にも出てきましたが、ここでいうところの残土とは、杭を地面に打ち込むことによって杭の周りに盛り上がって出てくる土のことを言います。
杭打ちの工法によって、いろいろですが、通常セメントなどが混じるので、すべて捨てることになります。
いわゆる産廃処理です。
最後に、杭頭補強筋ですが杭と基礎をつなぐ役目をする鉄筋のことを言います。
いろんな種類があるので、興味のある方は、調べてみてください。
これは、複合単価(土工事にて説明済)で表現していますが、材料と手間とに分けて作成する場合もあります。
ざっとですが、杭工事の見積書の内容としては、以上のようなかたちが一般的です。
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