いままで、屋根板金工事のカテゴリーにおいては、屋根ばかりを紹介していましたが、今回は壁板金です。
種類は、角波です。
角波は、鋼板で出来た壁材です。
低価格・施工性の良さから、広く様々な建物に普及しています。
店舗、スーパーマーケット、倉庫、工場、体育館、空港施設、住宅など、使用されている建物は大小を問わず、多くの用途にわたっています。
角波サイデイングの張り方は、縦張り、横張り、斜め張りがあります。
各々の張り方によって、形状、大きさ、材質など様々な製品がありますが、建物にマッチした製品選択と施工法を行うことが、大切です。
それでは、材料です。
角波に使用する主な金属板の種類と、厚みは下記のようなものがあります。
(以下、単位は全てmm)
カラー亜鉛鉄板 0.35~0.6
フッ素樹脂塗装鋼板 0.35~0.6
アルミめっき鋼板 0.5~0.6
ガルバリウム鋼板 0.5~0.6
塩ビ鋼板 0.35~0.5
カラーアルミ板 0.35~0.6
他に、裏面にあらかじめ石膏ボードや硬質プラスチックフォーム等を張ったもの及び内部にウレタンフォームやイソシアヌレートフォーム等を充填した、いわゆるサンドイッチパネルと呼ばれている製品もあります。
断面形状は、縦、横の張り方により、種々の形状があリます。
板幅は455~914で、これをロール成型加工したものが一般的です。
長さは、80cmから1cm刻みで、20m迄です。
角波の施工は屋根に比べ、容易に考えられがちですが、外壁面の仕上がりの良否、飛散(風害)や雨漏り等に関して,十分な注意が必要です。
さてそれでは、施工にかかります。
まずは、下準備からです。
1.着工前準備
工程の確認
施工図の確認、チェック(各納まり等)
材質、板厚、色、長さの確認
下地材、裏張り材のチェック
副資材の確認
材料の搬入経路及び環境の確認
人員配置計画
役物関係のチェック
仮設安全設備・仮設電源の確認
2.工場成型
成型材チェック
3.地上仮置き
4.割付
5.水切り取付け
土台コンクリートと鉄骨の間に水切り加工鉄板を取り付けます。
水切りの納まり図です↓
(クリック拡大)
6.サッシ廻り水切り取付け
サッシュ周りの納まりは漏水に直結しますので大切です。
下図納まり図参照↓
(クリック拡大)
写真左側が、サッシュ上部納まり、右側がサッシュ縦部分納まりです。
左側が、サッシュ下部納まり、右側がシーリング範囲です。
このシーリング範囲は、壁板金特有の施工範囲ですので、注意が必要です。
7.角波サイディング取付け
下地は、鉄骨もしくは、木下地です。
最初に仮留めをします。
某現場にて、壁に吊り込んで仮留めをしている状況写真です↓
(クリック拡大)
本締め
下地にビスや釘で止めてゆきます。
取付けビスはいろいろありますが、最近は、キリで下地穴開け不要で、6角ネジ先端にキリ先が付いており、直接ドリルで留めてゆくビスもあります。
この種類は、下地(C型鋼)に穴を空けて刺さって行き、黒いゴムパッキンと座金が付いて一組となっています。
角波材の上下と開口部周りは、低い山に全個所ビス留で、中間部分は、一山おきにビス留めが基本です。
8.各納め
各所、ジョイント納め、出隅・入隅包み取付けます。
9.清掃して完了です。
特に水切りの上は、切り粉が散乱し、それが錆の原因になりますので、取り除きます。
また、各所シールが付いていないか、傷はないか等を確認します。
施工上の留意点として、下記が挙げられます。
① 雨漏り防止対策
重ね部内部にシール、重ね部の成型精度
胴縁間隔(通常は600~900)
ビス廻りの漏水パッキンの有無
役物のジョイント部内部のシール、コーキングの有無
② 仕上がり状態
表面の歪み 成型時の歪み(寸法不良)
下地の胴縁の不陸
下地の野地材の不陸
ビスの締めすぎ
割付の精度不良
施工時の傷
③ 風で飛ばされない
ビスの適正間隔、大きさ、長さ
取付下地(胴縁)の間隔
役物の修め、固定方法
このようなことを施工管理のポイントと捉え、雨風に強い確実な「角波張り」を実現したいものです。
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