屋根板金工事第2弾です。
前回は、長尺金属板葺の「立平葺」を紹介しました。
今回は、屋根金属板葺きの「折板貼」です。
ちょっとばかり詳しく紹介しますので、2回に分けることに致しました。
さて、折板(せっぱん)葺き屋根は長尺を生かし倉庫・工場・店舗などの大型建築に多く用いられます。
さらに二重葺き屋根・断熱工法・R型やアーチ型屋根などの特殊工法により様々な対応が可能な工法です。
折板の材料は、断面の構造に重点を置いて開発されたものです。
大型屋根、長尺屋根に調和する意匠性、強度、経済性を備える金属屋根の代表的な屋根工法です。
また、梁・母屋に直接屋根材を葺くことができますので、野地板がいらず、工期の短縮にも対応でき、強風地帯においても強靭性を発揮するとともに、雨仕舞にも高い性能が期待できます。
(400〜500㎡程度であれば、3、4日で施工可能です)
その工法は、板厚0.6~1.2mmの鋼板を用いて山高を大きく成型し、およそ2m~6mの間隔の梁の上に固定用の金具(タイトフレーム)を取り付け、その上に固定するというものです。
タイトフレームはいわば折板の下地材で、屋根の流れ方向と直角に取付けます。
一般的には、鉄骨下地に溶接して設置します。
下記写真は、某現場における、タイトフレームの材料と取付状況です↓
(クリック拡大)
折板は、他の屋根に比べて非常に長さを長くできることが可能で(場合によっては100m超も可能)、トラックで運搬できない場合は、機械そのものを建設現場へ持ち込んで、その場で成型しながら屋根を伏せることも可能です。
下記写真は、トレーラーにて某現場に折板を搬入したときの状況です↓
前編はここまでとします。
次回はいよいよ屋根を葺いてゆきます。
関連記事もご覧ください