前回に引き続き、「33.安全管理」の記事です。
以前、重機の周辺で、作業員が移動する際、使われる合図である「グーパー運動」を紹介しました。 「グーパー運動」とは、建設現場・工事現場などで、危険が多い重機の周辺で、近くにいる作業員が移動する際、使われる合図です。
本場でも通じる重機災害防止「グーパー運動」そのテクニック
今回は、玉掛け作業時の「(さんさんさん)運動」です。
じつは、この呼び名の運動は、日本に2種類あります。
ひとつは、これから紹介する建設現場での「333運動」です。
もうひとつは、「毎食(3食)後、3分以内に、3分間歯磨きをおこないましょう」という、歯磨き運動です。
これは、歯科医院などで、壁に貼られていたポスターなどを記憶している方もおられると思います。
現在は、あまり普及していないようですが。。。
さて、本題です。
作業現場では、鉄パイプや木材、荷物などあらゆる材料を、ワイヤーローブなどで束ねて移動させる作業があります。
このとき作業者は、ワイヤーをクレーンのフックに掛けます。
いわゆる“玉掛け”という作業です。
くわしい玉掛(たまがけ)作業は、以前の記事をご覧ください↓
建設工事現場における「玉掛(たまがけ)作業」on 2007年6月7日 玉掛(たまがけ)作業とは、ワイヤーロープなどで荷物をクレーンなどのフックに掛けて、安全に移動させるための作業を指します。
建設工事現場における「玉掛(たまがけ)作業」
重量物荷下ろし作業は、安全が第一に求められます。
玉掛け作業に於いて、その安全を確保するために大切なひとつが、バランスです。
そこで、吊荷を地面から30cm上げた箇所で、吊荷から3m離れた場所で、3秒間静止状態を確認します。
つまり、地切りした状態で静止させ、吊荷の安定性を保持するという行為です。
これを、玉掛作業の「3・3・3運動」と呼びます。
下記表示を、現場に掲載して、使用してください↓
(クリック拡大)
『玉掛けして3秒待つ』
『地切りは30cm以内』
『合図者は3m離れる』
・玉掛け者が玉掛けをしてから、クレーン操作者が地切りをするまで、3秒待つ。
・地切りのときは、30センチ以内の高さで一旦停止する。
・玉掛け作業者は、荷物から3メートル離れる。
このようなテーマを掲示して、作業員全員、安全作業に心がけることが大切です。
玉掛け作業は、重大災害につながります。
この作業が起因で、下記のような事故が発生します。
- 吊り荷の落下
- 吊り荷による接触・巻き込まれ
- ワイヤーの挟まれ
- クレーン・ユニック車の転倒
事故を防ぐためにも、「333運動」を実施してみましょう。
Youtubeで動画もアップしています↓
最後に、クレーンによる鉄骨建方状況の写真を掲載します↓
(クリック拡大)
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