金属工事

いまさら聞けない「軽量鉄骨天井下地」(LGS工法)

2008年9月6日

Alexis / Pixabay

以前、軽量鉄骨壁下地の記事を掲載しました。

軽量鉄骨壁下地(内装工事)LGSの組立方法を教えます!

現在、木造建築物を除き、ほとんどの壁下地が、LGS工法(軽量鉄骨)にて施工されます。




続きを見る

今回は、おなじ材質の軽量鉄骨を使用した天井下地を紹介します。

現在、RC造、S造の建築物において、ほとんどの天井がこの軽量鉄骨天井にて、施工されています。
一番迅速な下地施工方法でもあり、木下地との違いにおいて、耐火面と施工期間が優れています。

材料(天井下地材)は、JIS A 6517(建築用鋼製下地材(壁・天井))によります。
野縁等の種類は下表により、特記がなければ、屋内は19形、屋外は25形とします。
クリック拡大↓

また、補強用金物は,防錆処理を行ったものとし、インサートは鋼製とし、防錆処理を行ったものとします。

次に組み立て形状です。

(a) 野縁受,吊りボルト及びインサートの間隔は900mm程度とし、周辺部は端から150mm以内とします。
ただし、屋外の場合は、特記によります。

(b) 野縁の間隔は、下表及び下図によります。
ただし、屋外の場合は、特記によります。

(Wはダブル野縁、Sはシングル野縁を示す)



続いて、工法です。

(a) インサートは、型枠組立時に配置します。

(b) 吊りボルトの躯体への取付けは、鉄筋コンクリート造等の場合は埋込みインサートに十分ねじ込み固定します。
鉄骨造の場合は溶接等の適切な工法を用いて取り付けます。
なお、ダクト等のため、躯体に直接吊りボルトが取り付けられない場合は、アングル等の鋼材を別に設けて、吊りボルトを取り付けます。

(c) 野縁の吊下げは、吊りボルト下部の野縁受ハンガーに野縁受を取り付け、これに野縁をクリップを用いて留め付けけます。
なお、クリップのつめの向きは、交互にして留め付けます。
また、クリップの野縁受への留付けは、つめを野縁受の溝内に確実に折り曲げます。

(d) 下地張りがなく野縁が壁等に突き付く場合で、天井目地を設ける場合は、厚さ0.5mm以上のコ形又はL形の亜鉛メッキ鋼板を、野縁端部の小口に差し込むか又は添え付けて留め付けます。
また、下地張りがなく壁に平行する場合は、端部の野縁をダブル野縁とします。

(e) 設計図書に表示されている開口部の補強等は下記(1)、(2)によります。

(1) 照明器具、ダクト吹出し口等の開口のために、野縁又は野縁受が切断された場合は、同材で補強する。
また、ダクト等によって、吊りボルトの間隔が900mm を超える場合は、補強を行ないます。
補強方法は、特記によります。
(2) 天井点検口等の人の出入りする開口部は、野縁受と同材で取付け用補強材を設けて補強します。

(f) 野縁は、野縁受から150mm以上はね出してはなりません。

(g) 下がり壁、間仕切壁等を境として、天井に段違いがある場合は、野縁受と同材又はL-30×30×3(mm)程度で、間隔2.7m程度に斜め補強を行ないます。

(h) 天井のふところが1.5m以上の場合は、縦横間隔1.8m程度に、吊りボルトと同材又は[-19×10×1.2(mm)以上を用いて、吊りボルトの水平補強と斜め補強を行ないます。

下図参照↓

(i) 溶接した箇所は、A種の錆止め塗料を塗り付けます。

(j) 天井下地材における耐震性を考慮した補強は、特記によります。

(k) 屋外の軒天井、ピロティ天井等における耐風圧性を考慮した補強は、特記によります。

軽量鉄骨下地は、壁天井とも、現在の建築物の内装工事には、欠かせない工種となっています。
最低でも、基本的な施工手順は、知識として身につけておく必要があるのではないでしょうか。

下記写真は、軽量鉄骨下地状況です↓
(クリック拡大)

以上、軽量鉄骨天井下地の、紹介でした。

Visited 2,857 times, 18 visit(s) today




-金属工事
-, , , , , , , , , , , , , , , , ,