新年2本めの記事です。
建築塗装は、内外部に施され、仕上げとしての美装のためだけではなく、各種劣化外力(雨水、飛散物質、炭酸ガス、経年劣化等)から被塗物を保護することによって建築物の耐久性を向上させることを目的としています。
塗膜の性能に最も影響を及ぼす要因は、使用する塗料の耐久性があげられます。
耐久性比較の種類としては、耐候性、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性、耐油性などがあります。
今回紹介している塗装は、合成樹脂調合ペイント(SOP塗装)の、はけ塗りです。
主体樹脂が、長油性フタル酸樹脂で、耐酸性、耐アルカリ性は、ありませんが、最も一般的で安価な塗装材です。
通常、鋼材等に各種「鉛系錆止めペイント」を下塗りし、その後の中塗り、上塗りに用いることが多いです。
他の特徴としては、長所として、
1.はけ塗り作業に適しており、はけ目やだれが少なく、表面光沢を持つ平滑な仕上がり塗膜がえられる。
2.酸化重合で硬化するため乾燥時間が8〜16時間程度と速い。
3.固形分が多く肉持感があり固くて汚れが付着しにくい。
4.黄変しにくく耐候性に優れており、耐油性や80°C程度までの耐熱性がある。
短所として、
1.吸水性が比較的大きく、長期間にわたる耐水性は期待できない。
2.塗膜の耐アルカリ性が劣るため、コンクリート、モルタル、ボード類等の素地には適用できない。
などがあげられます。
塗装に使用する塗料その他の材料は、定められた品質及び性能を有するものを使用することが一番大切なことです。
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