これから型枠に落とし込む直前の、状況です。
鉄筋組立の工程において、柱と梁の施工は、一番決まり事も多く、大切な部分です。
最初に、継ぎ手の位置が決められています。
基本的に常時荷重に対する応力の小さい部分にて、継ぎ手を設けます。
つまり、上端筋は、柱間の中央部分(柱よりl/4以上離す)とし、(L=柱間寸法)
下端筋は、柱面より梁せい(D)以上離し、l/4以内とします。
次に定着です。
柱と梁の取合い(仕口)部分に、梁筋を決められた寸法だけのみ込ませます。
この長さを、定着長さと言います。
定着長さは、鉄筋の種類、コンクリートの設計基準強度、フックの有無にて変わります。
例えば、SD-295Aで、強度が24N/mm2、フックなしの場合、40d(dは鉄筋径)となります。
この考えは、継ぎ手長さも同じです。
柱に梁筋を定着する場合は、柱の中心軸を超えてから縦におろすという決まりがあります。
これは、なるべく梁筋の力を無理なく柱に伝えると同時に、鉄筋の曲がり部の応力集中によるコンクリートの局部破壊を避けるためです。
他にも鉄筋工事には、たくさんの決まり事があります。
下の写真は、梁筋がほとんど組み終わっています。
順番として、型枠にて、スラブおよび梁を組立ててから、梁筋を組立てます。
梁枠の中で、鉄筋を組む事が出来ないので、上部にて組立て、完成してから落とし込むのです。
そのために、鉄筋を吊っておく仮設資材が必要になります。(ウマ、ジャッキ等)
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