型枠工事

建築工事現場における、梁型枠取付の安全作業手順を、紹介します!

2010年3月21日

今回は、型枠工事です。

過去に9回、型枠取付けに関して記事にしています。

RC造において、梁の型枠を地組みして、レッカー等にて吊り込んで設置する工法は、よく行われます。

その場合の安全作業手順を、紹介します。

柱の型枠を最初に立て、その柱の仕口部分に、クレーンにより梁の型枠を、のせます。

その梁の型枠は、サポート(支柱)によりすぐに支えます。

この作業に使用する設備・機械は、
・作業台・はしご・脚立・足場板・ゴムバンド
・移動式クレーン・高所作業車・ローリングタワー
等です。

使用する工具・機器は、

・丸のこ盤・電動丸のこ・電動ドリル・電工ドラム・電動釘打機・高速カッター
・インパクトレンチ・延長コード・ハンマー・玉掛用具・手鋸・ラジェットスパナ
・バール・墨つぼ・Pコン廻し・差金・シノ・番線カッター・布袋
等です。

使用する安全設備・保護具は、
・保護帽・保護メガネ・安全靴・皮手袋・保護手袋・安全帯・安全標識・親綱支柱
・ 親綱・カラーコーン・コーンバー・バリケード・トラロープ
等で、

使用資材は、
・コンパネ・補助さん・フォームタイ・端太パイプ・端太角・サポート
・チェーン・単管・緊結金具・タンバックル・根絡みクランプ・釘・番線
・剥離材・セパレーター・Pコン・結束線・端太受金物・ビニール袋
等です。

この作業に必要な主な資格と、配置予定者(作業主任者・作業指揮者・監視人等)は、下記です。

・型わく支保工の組立て等作業主任者
・玉掛技能講習修了者
・5t未満のクレーン運転の特別教育
・高所作業車の運転特別教育
・職長(安全衛生責任者)

下図は、作業をしている状況です↓
(クリック拡大)
梁型枠取付03

この図で、安全注意事項が4つ、描かれています。

① 支柱を立て親づなを張る
② 安全帯を使用する
③ 昇降は、はしご等を使用する
④ 関係者以外立入禁止措置をとる

下記写真は、実際の現場において、梁型枠を設置している作業状況です↓
(クリック拡大)
梁型枠取付01 梁型枠取付02

それでは、大梁型枠組立てを行う際の、
「危険有害要因の特定」と「危険有害要因の除去・低減のための実施すべき事項の特定」を書き出してみます。

それぞれ、危険要因と、その除去事項です。

1.大梁型枠の玉掛・荷崩れによる荷の落下
・重量の確認と必要により補強

2.玉掛者の吊上げ時に、荷にはさまれ・激突
・玉掛作業は有資格者が行う
・反動や風で荷が振れるので、介錯ロープを使用する

3.柱型枠への取付時に墜落
・柱内の低い姿勢で作業をする
・柱筋を利用して安全帯を使用する
(親綱を張る柱筋はD25以上とし、状況により補強対策を行う)
・梁底端太に転倒防止を取付ける
・梁底のサポート取付けを確認する
・サポートは専用ピンを確実に差す
・2人一組で声をかけあって作業する

4.昇降時の転落・墜落
・はしご等の昇降設備を設備する
・はしごは固定して使用する
・近道行動をしない

等々が考えられます。

この梁枠取付作業は、型枠工事の中でも一番「危険有害要因」が多く、また重大災害につながる確率も高いといえます。

必ず作業前に、
一つ一つの作業に対して、どのような危険が潜んでいて、その危険を回避するためにはどのような行動を心がければよいか、常に考えることが、安全作業に直結するのではないでしょうか。

建築工事標準仕様書・同解説(JASS 5 2009)

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