ユニットバスとは、工場であらかじめ天井・浴槽・床・壁などを成型しておき、現場に搬入した後にそれらを組み立てる浴室の事です。
賃貸・分譲問わず、マンションにおいては限りなく100%に近いのではないでしょうか。
タイル等を一枚一枚貼って造る在来工法の浴室と比べ、短時間での施工が可能なうえに階下への水漏れのリスクが少ない事等(防水工事が必要ありません)の理由で、戸建住宅からマンション、ホテル、アパート、病院等にいたるまで、様々な建築物に用いられています。
現在につながるFRP製のユニットバスは、日本で開発されました。
住宅向けのユニットバスはそのサイズがほぼ規格化されています。
縦方向と横方向のサイズを10cm単位の数字で表わす「1216」、「1317」、「1416」、「1418」、「1616」、「1818」、「1620」、「1624」などがあります。
ただひとつのデメリットを取り上げるとしたら、規格寸法以外の面積の製品がないということでしょうか。
トイレ及び洗面台を浴室内に設置できるタイプのユニットバスもあり、これを3点ユニットと呼んでいます。
主要な部材は、床パン、壁・天井パネル、建具、浴槽、器具・小物、以上です。
非常にシンプルですよね。
それでは施工手順です。
まえもって、ユニット納まり図面に基づき墨出しを行っておきます。
ユニットを設置すると墨が見えなくなりますので、「返り墨」が必要です。
床据え付け高さを確認し、床パンについているアジャスターボルトを調整し、パンを設置します。
同時に、排水管を取付け、スラブ転がし又は貫通し、配管を行います。
トラップ、排水管の両方に接着剤を塗布し、水漏れの有無を確認します。(水張りテスト)
ここが、最初の施工上のポイントでしょうか。
次に、壁パネルを組み立て、建て込んでゆきます。
水栓金具を取付けます。
壁のコーナージョイントを取付けます。
機能パネル(カガミ等の組み込んである壁パネル)を建て込みます。
天井パネルを取付けます。
建具(扉、戸)を取付けます。
取付後、工事中は、製品の管理のため、施錠することが多いです。
天井換気グリル等の取付けを行います。
天井の廻り縁を打ち込みます。
目地廻りにシールを打ち込みます。
床アジャスターボルト廻りを接着剤にて全周固定します。
施工ポイントとして、固定前に床鳴りの無いことを確認します。
バスタプを取付け、固定します。
バスタブ前面のエプロンを取付けます。
各器具(照明、ハンガー、タオル掛、混合水洗、シャワーフック等)を取付けます。
各所、各指定材のシーリングを行います。
天井点検口を取付けます。
通水、排水、通電、点灯テストを実施します。
清掃して完成です。
清掃仕上げは、通水、通電その他現場の仕上げ状況を確認、打合せの上、着手する必要があります。
養生材や残材等は前もって搬出し、各部の清掃と合わせて混合水洗の止水状態、床、壁、天井、建具、器具類等の損傷の有無も最後に点検します。
以上施工手順です。
最近、各メーカーが、数えきれないほどのいろいろなオプションを揃えています。
水中照明、エアーブロー、マッサージシャワー、暖房乾燥機、キャビネット、テレビ、手摺・福祉機器、浴槽一体型出窓、人造大理石浴槽、などなど。。。
わたしは、テレビと出窓が、魅力です。
メーカーのサイトを見歩くだけでも楽しくなりますね。
下記写真は、材料搬入時の状況と、床パネル取付状況です↓
次に、壁パネル取付け調整状況と、完成前の写真です↓
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