見積書

積算業務その2(拾い〜提出迄)

2008年1月27日

前回「積算業務その1」の続きです。
数量の拾いと平行して行う作業として、現地調査があります。
つまり、実際建物が建つ場所に足を運び、目で見て確認することです。
調査する事項として、敷地内の状態、敷地周りの状態、近接道路、近隣施設の状態、などなどがあります。
このことにより、仮設工事のあり方等を決定し、見積もりに反映させます。
例えば、道路が狭いことによる搬入機器の大きさの検討、学校等が近ければ警備員の人数増加、敷地が土なのか舗装なのか、砂利なのか、このことによる掘削工事の難易度・単価調整、電柱電線の有無による仮設電気の検討、歩道養生の方法、仮囲いの方法、このような事項を調査する訳です。
それぞれの工種における見積もり作成方法は、過去記事カテゴリー30.見積書を参考にしてください。
さて、もう一つ大切な業務があります。
質疑応答です。
拾いにおいて、わからない部分を、質疑書を作成し、提出します。
この回答が来るまでは、拾えない(拾っても単価を入れることができない)部分が出てきます。
よって、この質疑回答のやり取りは、積算上でも非常に大切でスムーズに行わなければならない作業です。
回答後、各外注業者にも、同じ内容を返答します。

数量を拾い終えてから、各工種ごとに、工事項目を入力し、数量・単価を入れていきます。
また、外注業者にその数量に対する単価を確認する作業も平行して行います。
材料の価格は、施工会社によっては、購買部等に確認します。
各外注業者からあがってきた見積書に対しては、内容の確認、数量の確認、各業者の価格比較を行い、見積書に反映させていきます。
過去の工事データーの価格等も検討しながら、積算採用金額を決定していきます。
最終的に、拾い落しがないかどうかの図面確認、工種間にて項目が重複していないかどうかの確認、質疑が反映されているのかどうかの確認、工事見積要領書に記されている事項の確認、タイプミスの確認、などを行い、見積書を完成させます。

最後に、検討会等を開いて、会社の経費などを打合わせ、提出金額を決定します。
この最後のダシ値は、工事概要、工事期間、必要現場員数、顧客との関係、会社としての経営方針、支払条件など営業部もいっしょに、検討することが一般的です。
ざっと流れを書きましたが、積算業務は、決められた時間のなかで、出来うる限りの工事原価を明確におさえる作業です。
時間におわれることも多々あり、又提出金額は、会社の命運を掛けることにもなり、非常に大切な業務であると確信します。

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