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路床を作り、路盤を作り、土の舗装を施工しました。
この施工方法は、クレイ舗装(土系グラウンド)といいます。
つまり、土の舗装です。
一般的なグラウンドの施工方法でもあります。
現在、園庭、校庭、野球場、多目的グラウンドなどが、それぞれ最適な土によって【クレイ舗装】として仕上げられます。
最適な【クレイ舗装】とは、
①「適度の粘りと弾力性があること」
②「排水性・水はけが良いこと」
③「乾燥によるひび割れや飛砂のないこと」
などが挙げられます。
特に雨水が、適切に処理されなければなりません。
今回は、雨水処理に2種類の暗渠パイプを利用しました。
(径150φと100φ)
また、表面には、砂を散布しました。
使用した施工図が下記となります↓
施工図説明
①クレイ舗装
表層の土は、厚さが100mmで、50mmの2層となっています。
凍上抑止層は、下層が、切込砕石80mmで厚さ300mm、
上層が、切込砕石40mmで厚さ150mmです。
②暗渠
暗渠パイプは、100φと150φのポリプロピレン透水管を使用。
凍上抑止層の下部から、350mm掘削し、基床を作成し、100mm厚さで砂を敷きます。
そこに暗渠を設置し、周りを砕石で裏込めします。
それでは、施工手順を写真と共に、説明します↓(クリック拡大)
① 所定深さまで掘削する(550mm)
② 暗渠パイプ設置
A. 材料搬入(150φ、100φ)
B. 掘削(W400mm、D=350mm)
C. 敷砂(100mm)
D. 暗渠パイプ設置状況
E. 裏込め砕石(250mm)
B. 砂利厚確認状況
切込砂利80mm(厚さ300mm)、切込砂利40mm(厚さ150mm)
⑤ クレイ舗装
A. 土材料搬入状況
B. 土敷き込み状況(t=100mm)
C. クレイ舗装厚さ確認
1層目50mm、2層目100mm
D. クレイ舗装 敷き均し状況
E. クレイ舗装転圧状況
全国にいろいろなグラウンド用の土があると思うのですが、結構奥が深いようです。
雑草が生えにくく、水はけが良く、弾力性がある程度あり。。。と諸条件が多いですね。
当然、甲子園のマウンドの土と、北海道の土では違うわけです。
今回施工した土は、100km離れた、専用堆積場から、持ってきました。
寒冷地では、土を搬出する期間が限られており、5月から10月迄でした。
完成後、「砂利が露出してきた」というクレームがありました。
表層が100mmで、雨水などでえぐられた部分から下地材が出てきたと考えられます。
転圧不足だったのかもしれません。
とにかく、子供達が安全に遊びまわれる園庭が、必須条件です。
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