外構工事

保育園「園庭施工」・・・40枚の写真と施工図で徹底解説

2021年3月3日

「けんけんちくちく」建築情報です。

今回は、保育園の園庭(グランド)を施工した状況を、お話しします!


路床を作り、路盤を作り、土の舗装を施工しました。

この施工方法は、クレイ舗装(土系グラウンド)といいます。

つまり、土の舗装です。

一般的なグラウンドの施工方法でもあります。


現在、園庭、校庭、野球場、多目的グラウンドなどが、それぞれ最適な土によって【クレイ舗装】として仕上げられます。

最適な【クレイ舗装】とは、
①「適度の粘りと弾力性があること」
②「排水性・水はけが良いこと」
③「乾燥によるひび割れや飛砂のないこと」
などが挙げられます。

特に雨水が、適切に処理されなければなりません。

今回は、雨水処理に2種類の暗渠パイプを利用しました。
(径150φと100φ)

また、表面には、砂を散布しました。

使用した施工図が下記となります↓

施工図説明

①クレイ舗装
表層の土は、厚さが100mmで、50mmの2層となっています。
凍上抑止層は、下層が、切込砕石80mmで厚さ300mm、
上層が、切込砕石40mmで厚さ150mmです。

②暗渠
暗渠パイプは、100φと150φのポリプロピレン透水管を使用。
凍上抑止層の下部から、350mm掘削し、基床を作成し、100mm厚さで砂を敷きます。
そこに暗渠を設置し、周りを砕石で裏込めします。

それでは、施工手順を写真と共に、説明します↓(クリック拡大)

① 所定深さまで掘削する(550mm)


② 暗渠パイプ設置

A. 材料搬入(150φ、100φ)


B. 掘削(W400mm、D=350mm)


C. 敷砂(100mm)


D. 暗渠パイプ設置状況


E. 裏込め砕石(250mm)

③ 排水枡設置


④ クレイ舗装下切込砂利

A. 材料搬入状況


B. 砂利厚確認状況
切込砂利80mm(厚さ300mm)、切込砂利40mm(厚さ150mm)

⑤ クレイ舗装

A. 土材料搬入状況


B. 土敷き込み状況(t=100mm)


C. クレイ舗装厚さ確認
1層目50mm、2層目100mm


D. クレイ舗装 敷き均し状況


E. クレイ舗装転圧状況
 

F. クレイ舗装 砂添付状況


⑥ 完成


全国にいろいろなグラウンド用の土があると思うのですが、結構奥が深いようです。
雑草が生えにくく、水はけが良く、弾力性がある程度あり。。。と諸条件が多いですね。

当然、甲子園のマウンドの土と、北海道の土では違うわけです。
今回施工した土は、100km離れた、専用堆積場から、持ってきました。

寒冷地では、土を搬出する期間が限られており、5月から10月迄でした。

完成後、「砂利が露出してきた」というクレームがありました。
表層が100mmで、雨水などでえぐられた部分から下地材が出てきたと考えられます。
転圧不足だったのかもしれません。

とにかく、子供達が安全に遊びまわれる園庭が、必須条件です。

Visited 610 times, 1 visit(s) today




-外構工事
-, , , ,