
積算をする場合、型枠とコンクリートは、一緒に数量を拾います。
建物の形状/種類により、この二つは密接な関係にあり、ある程度係数により、数量の予測が出来ます。
つまり、コンクリートを入れる器が型枠であり、コンクリートは、「m3」であらわし、型枠は「m2」で数量を表現します。
3m(横の長さ)、2m(縦の長さ)、1m(高さ)の、建物のベース基礎があるとすれば、コンクリートは、321=6m3(体積)となり、型枠は、そのコンクリートを入れる箱の面積ですから、(3+2+3+2)*1=10m2、(周長*高さ)となります。
型枠は、見積もり時は、一般型枠、打放型枠、特殊型枠等にわかれます。
他の項目として、型枠にコンクリート打設時に一緒に取付けて打ち込むものなどを入れます。
例えば、断熱材、面木などです。
下の表にも入れてあります。
以前から感じていることですが、例えば一般型枠+運搬費「m2/3,300」とした場合、この3,300円には、型枠工が施工図に基づき加工場でコンパネ等にて枠を作成し、そこから現場に搬入しその枠をいろいろな金物を使用し取付けて、支保工にてささえ、コンクリートを打設し、養生期間が過ぎたあと枠を解体し、解体した枠を加工場に下げます。
ここまでが、一色単に3,300円なのです。(コンクリート打設は、もちろん含まれていませんが)
アバウトすぎませんか?
もちろん、基礎部分と一般部で、単価を分けたり、材料と工賃で分けたりもします。
しかし、本当の原価をつかむことは、非常に難しいことです。
つまり、同じ50m2でも、平面しかない50m2と、クランクだらけの50m2では、ちがってきますし、壁の形状、スラブの形状、柱、梁の形状、開口部の個数、建物の種類、スパン、階高でもちがってきます。
型枠数量が1000m2の平屋と、同じ数量の5階建てでは、当然違います。
コンクリートの材料単価とは違うのです。
究極をいえば、前もって提出する見積書では、本当の原価は、材料代しかわからないということです。
過去のいろいろな実績、経験に基づき、例えば、
「この建物は基礎は少し複雑なので、m2/3,500円とし、開口部が異常に多いので、その部分を別項目にて型枠単価を計上し、他の一般部は、m2/2,800円とする」
このように、判断するのが、現在では、一般的ではないでしょうか。
以下、下表に関しては、次回説明致します。
B 建築工事(単価、金額は参考価格)
番号 | 名 称 | 仕 様 | 数量 | 単位 | 単価 | 金額 | 備考 |
5 | 型枠工事 | ||||||
A | 型枠損料 | 一般 | 500 | m2 | 3,000 | 1,500,000 | |
B | 型枠損料 | 打放し | 600 | m2 | 4,000 | 2,400,000 | |
C | 型枠損料 | R枠 | 100 | m2 | 8,000 | 800,000 | |
D | 型枠運搬費 | 1200 | m2 | 300 | 360,000 | ||
E | 廃材処理費 | 1200 | m2 | 100 | 120,000 | ||
F | 面木・目地棒 | 500 | m | 100 | 50,000 | ||
G | SF板打込手間 | t30基礎梁 | 100 | m2 | 1,000 | 100,000 | |
H | 天井インサート | 材工 | 1000 | 個 | 100 | 100,000 | |
I | 耐震スリット | 鉛直 材工 | 200 | m | 1,500 | 300,000 | |
J | 耐震スリット | 水平 材工 | 300 | m | 1,500 | 450,000 | |
K | 避難ハッチ打込 | 5 | 箇所 | 2,000 | 10,000 | ||
合 計 | 6,190,000 |
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