工事現場搬入時における質量比であらわした、木材の含水率は下記のように決められています。
- 種別 A種 B種
- 構造材 20%以下 25%以下
- 下地材 15%以下 20%以下
- 造作材 15%以下 18%以下
(注1)木材全断面の平均の推定値とします。
(注2) 含水率の測定は,高周波水分計によります。
木材の含水率・乾燥は、非常に大切な管理項目です。
木材のくるい、割れ、耐久性等は、含有水分の多少に大きく影響されるので使用木材の含水率には、注意しなければなりません。
ログハウスや木造在来住宅に使用される木材は、乾燥がされているか水分を多く含んでいるかによって、建物本体の良し悪しに関係してきます。
木材の乾燥は、構造材の強度を長年保つ意味や後々の材木の割れや反りなどから発生する家の不具合を防ぎ、シロアリやカビなどからも家を守る意味でも、とても重要です。
木の家の良さは木材がもつ呼吸による調温調湿機能です。
これはプレハブやコンクリート・鉄骨住宅のような無機質な材料で建てられる住まいには無い素晴しい機能です。
例えば、一家で 4人の場合、一日に平均約6ℓの水分が、人体から放出されこれを家が吸放出していることになります。
コンクリートなどの住まいの場合は吸放出しないため、発生した水分は湿気となって部屋の湿度を上げ、最後には結露となる可能性があります。
乾燥材には天然乾燥材と人工乾燥材とがありますが、それぞれ特徴が異なりますので十分考慮した上で使用する必要があります。
天然乾燥した木材は、月日をかけて乾燥していくため、無理が無く素材の良さを十分に生かされた香りもよく色艶もきれいな材料になります。
ただし、十分に乾燥させ、含水率の等しい材料を仕入れるに長い時間が必要ですので、一般の流通では難しい面もあります。
人工乾燥された木材は、もっとも多く流通されていて、同じ含水率の木材を短期間で簡単に仕入れることができます。
ただし欠点としては、その木のもつ本来の香りや色艶も脂が抜け乏しくなってしまいます。
どちらも理想的な含水率は 18%前後といわれていますので、実際建築する住まいの特性を考え、材料を選ぶことが大切です。
(30%以上になると急に腐朽しやすくなり、80%前後が最も腐朽しやすいです)
下記の写真は、木材の含水率を計測している状況です↓
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