3度目の木工事の記事です。
北海道の場合、RC造公営住宅等の内部壁・天井は、木下地にて施工することが多いです。
公営住宅の定義は、「公営住宅法に基づき、事業主体(地方公共団体:都道府県又は市町村)が整備し管理運営される低所得者向け賃貸住宅」です。
一般的に箱物と呼ばれる建物の壁天井下地は、LGS(軽量鉄骨)がほとんどです。 現在、木造建築物を除き、ほとんどの壁下地が、LGS工法(軽量鉄骨)にて施工されます。
軽量鉄骨壁下地(内装工事)LGSの組立方法を教えます!
ただし、木造住宅の場合は、よほど大きな物でない限り木下地ではないでしょうか。
木造の学校などのスパンの大きな空間がある場合、壁木下地、天井LGS下地などということもあります。
それでは、木工事における壁及び天井下地です。
まず、樹種ですが、杉又は松を標準とします。
つぎに、工法です。
最初に、壁下地です。
1.壁胴縁
A.断面寸法
合板、せっこうボード(厚さ12.5㎜未満)の類の胴縁は、20×90/2(㎜)。
同上の板継ぎ位置の胴縁は,20×90(㎜)。
せっこうボード(厚さ12.5㎜以上)の類の胴縁は,24×90/2(㎜)。
同上の板継ぎ位置の胴縁は、24×90(㎜)。
B.間隔
せっこうボードの類の場合は、303㎜。
せっこうラスボードその他は、455㎜。
C. 取付け
合板、せっこうボードの類の場合は、柱、間柱に添え付け、釘打ち。
柱、間柱と胴縁との隙間にはかい木を当て、釘打ち。
D.化粧目地
化粧目地となる部分は、胴縁又は裏当て材にあらかじめ仕上げ塗装又はテープ張りを行ったのち、仕上材を張り付ける。
下記写真は,某現場における壁木下地及び壁間仕切り木組下地状況です↓
続いて、天井下地です。
1.野縁受桟(裏桟)
A. 断面寸法
40×45(㎜)
B. 継手
野縁と交差の箇所を避け、乱に両面添え板当て、釘打ち。
C.間隔
910㎜
D.取付け
野縁との交差箇所で釘打ち。
野縁格子組みの場合は、野縁受桟を省略することができる。
2.野 縁 (板野縁を除く)
A. 断面寸法
40×45(㎜)。
ただし、せっこうボードの板継ぎ位置は、55×45(㎜)。
B.継手
野縁受桟との交差箇所を避け、乱に両面添え板当て、釘打ち。
C.間隔
455㎜
D.取付け
合板、せっこうボードの類の天井野縁は、下端そろえ、455×455(㎜)の格子組みとし、釘打ち、組み固め。
E.化粧目地
上記壁胴縁の化粧目地による。
3.吊 木
A. 断面寸法
27×36(㎜)
B. 間隔
910㎜
C. 取付け
(吊木受のある場合)
吊木受に添え付け、釘打ち。
(吊木受のない場合)
あらかじめスラブに打ち込んだインサートに、金物により、吊木を取り付ける。
下部は、野縁に添え付け、釘打ち。
4.吊りボルト
A. 材料
呼び径9㎜の防錆処置を行ったもので、上げ下げが調整できるもの。
下部は、野縁側面に当て釘打ちできるもの。
B.間隔
910㎜
C.取付け
鉄筋コンクリート造の場合は、スラブに打ち込んだインサートにねじ込み。
5.吊 木 受
A. 断面寸法
木造の場合で持放し長さ2.7m以下の場合は、末口70㎜程度の丸太又はこれと同等以上の強さの角材。
B.間隔
910㎜
C.取付け
木造の場合は小屋梁になじみ欠き乗せ掛け、かすがい又は釘打ち。
なお、壁及び天井下地の、開口部補強は、下記によります。
設計図書に表示されている照明器具、ダクト吹出し口、天井点検口、壁等の開口部は、間柱、野縁等と同材を用いて補強します。
また、内装材を取り付ける壁胴縁及び野縁の取付け面は、機械かんな1回削りとします。
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