以前、木工事の記事で「斗組(とくみ)・虹梁(こうりょう)・蟇股(かえるまた)・頭貫(かしらぬき)」を紹介しました。
今回は、格天井(ごうてんじょう)を紹介します。
格天井とは、木材(6cm程度の角材)を、正方形の格子「井桁(いげた)状」に組んで、それに裏板を張った天井です。
寺社建築などで、施工されることが多く、非常に高度な技術が必要とされます。
Wikipedia(ウィキペディア)によると、
「平安時代以降の和様の仏堂で、梁・桁の下に格子を組んだ天井。
格縁天井ともいう」
と記述されています。
格間が小規模の格天井になったものを小組格天井、天井の中央部を一段高くしたものを折上格天井といいます。
この天井は、最も格式の高い様式といわれ、有名なお寺や神社、お城の天井に多く使われています。
二条城二の丸御殿や、日光東照宮外陣などの格天井が有名です。
下記写真は、わたしが寺社本堂を構築した際に施工した格天井の組立状況です。
70×70mmの大きさの木材に欠込を入れ、お互い格子状に組み立てています。
(クリック拡大)
昨今は、造作大工・宮大工の人材不足、木材料の値上がりなどで、このような工法は、多大な手間と費用がかかるようになりました。
しかし日本の伝統的な技術を、今後も永劫に残していくことは、ひとつの我々の義務ではないでしょうか。
いろいろな格天井があるものです。(過去にわたしが関連した天井です)
(クリック拡大)
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